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そこでリクオが声を出した。
「其れならば、全員で行きましょう。」
烏天狗が百鬼夜行全員でAを家迄送ると言った。
ぬらりひょん達が本家に戻っている時にリクオがぬらりひょんと鯉伴に話し掛けた。
「ジジイと親父にとってAちゃんは何だ?」
「Aはワシの妻でワシらの光じゃ。」
「俺のおふくろだった人だ。」
「!!でも。彼女は今を生きてる!」
「そんなこと分かっとる。また好きになってもらう為にこうして会いに行ってんだろう。」
「そうかよ。俺はもう寝る。」
リクオは自分の部屋に戻って行った。
寝ている間にリクオは人間に戻っていた。
Aは結局あまり寝れなかったので授業中寝ないように頑張っていた。
放課後、清継に昨日の事を聞かれた。
「羨ましい〜〜〜。」
「羨ましくないよ。すっごい怖かったんだから。ね!ゆらちゃん、A。」
「だけど、だけど。ちきしょう何で君等だけ!!僕も一番街に行けばよかった!!」
「家長さん。夜桜さん。ごめんなさい。私にもっと力があれば良かったんやけど。」
『ううん。大丈夫だよ。助けて貰ったし。』
「しかし、君らがピンチだからこそ彼は現れた!!それでこそ僕の憧れる夜の帝王!!妖怪の主なんだ〜〜〜〜〜!!こうなったら早急に僕らも何か考えなくては。とりあえず、僕も妖怪に捕まりたい。」
『そんな事考えない方が良いよ。本当に危なかったんだから。』
「ふぅ……でも、ホント……全然寝てな……」
カナが話しながら寝始めた。
『私も寝てないけど……ふぁあ。』
Aも欠伸をした瞬間外に居たぬらりひょんに驚いて口元を隠した。
「あ!!こら寝るな。もっと話聞かせろ。ったく、貴重な時間を時は金だぞ。金霊は金気だぞ!!なんか……人が足りなくないか?」
皆がそうかと考えている間、ぬらりひょんの事が気になっていた。
『ごめん。清継君、私行きたい所があるから帰るね。』
Aは紙袋を持って外に出た。
裏門から出るとぬらりひょんがやって来た。
「Aちゃん。」
『妖さん。あの、今からお家に伺ってもいいですか?』
「其れは構わんが?」
『昨日、紐を使う人から羽織を貸して下さって。それからリクオ君の見舞いに行きたいんです。』
「…………分かった。ワシが連れて行こう。」
ぬらりひょんはAをお姫様抱っこをして周りから見えなくして本家に戻った。
「帰ったぞ。」
『お邪魔します。』
「お帰り、親父っとAちゃん?」
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作者名:彩夏 | 作成日時:2023年8月27日 23時