深海の商人【ツイステ】 (ページ28)

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「契約の達成条件をクリアできない様邪魔をしてくるって噂もね。」

「なんて卑怯な奴らなんだゾ！ううっ……ユウとAが負けたら、俺様ずっとアズールにこき使われるのか？」

「オンボロ寮がとられちゃったらどうしよう。それにAのユニーク魔法が帰って来なかったら……どうしよう！」

「そういえば、A。お前なんで来なかったんだゾ？」

『気になった事があって。レオナ先輩がアズール先輩の事をタコ野郎って言ってたから。もしかしてって思って。一緒にいるフロイド先輩とジェイド先輩も人魚なんじゃないかと思って、鏡の間まで行ったんだけど、皆が行った後だったから仕方が無く食堂に戻ってゴーストたちの手伝いをしてたらあんな事になってて……あははは…これユウ達食べてね。』

机に置いた皿を見せた。

「美味そうなんだゾ！」

「美味しそう。」

「旨そうだな。」

「…………。」

「レオナさん？」

「アズールのユニーク魔法は『黄金の契約書(イッツ・ア・ディール)』『特別の契約書にサインを取り付ければその対象から能力を一つ取り上げられる』しかも、契約違反が生じた場合、違反者はアズールに絶対服従状態にされちまうって話だ。」

「発動条件が難しい魔法程、効果は大きいって言うけど……立ち悪いッスよね～。」

「取り上げた能力は契約書に封印されていてアズール本人はいつでも使えるらしい。」

「！！じゃあ、アズールが難易度の高い魔法を何種類も使いこなしてたのは、まさか……。」

「十中八九、契約者から担保として奪った能力でしょーね。」

「なんて奴だ！何から何までインチキって事じゃねぇか！！」

『不味いわ。そういう事ならやらかした。私のユニーク魔法の氷の華(フラワー・オブ・アイス)って発動中なんでも凍らせる事が出来るのよね。』

「何でも？」

『何でも。ああ、こんな事ならまだ氷の壁(アイス・ウォール)か粉雪の舞い(スノウ・ロンド)にしとけば良かった。』

Aが頭を抱えた。

「お前、ユニーク魔法何個持ってるんだ！？」

『三つです。レオナ先輩を助ける時に二つ使いましたけど。』

「契約でアズールに渡したユニーク魔法の力は強いのか？」

『強いですよ。攻撃と回復に特化したユニーク魔法なので。』

「馬鹿かよ。」

「まあまあ、アズール君のユニーク魔法自体が超レベル高いんで、全部インチキとも言い切れないッスけど。」