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「此処、ゴーストがすんでるんでしょ？面白そうでいいなー。」
「で、おめーらは何で此処迄ついて来てるんだゾ……」
「だってこの寮も担保に、アズールと契約したじゃん。」
「ふな゛っ！？」
「ユウさんは他の皆さんと違い、契約時に能力を預けて頂くことが出来ませんでしたから。代わりに、この寮を没収させて頂きます。Aさんはユニーク魔法を預けて頂けました。」
「にゃに〜〜！？」
「お約束を果たして頂く迄、この寮は一時的にアズールのもの。従って、お三方には直ちに退去して頂かなくてはなりません。」
「身支度を整えるくらいの時間は上げるからさぁ。」
「正式にここがアズールのものになった際は私物は全て廃棄されて頂きます。そのつもりで身支度なさってくださいね。」
「ふふふ、大丈夫だって。三日後の日没までに写真を持って来られたら全部返してあげるからさぁ。」
「「フフフフ…………。」」
「ふな”ぁ〜〜！！ツナ缶は全部持って行かないと！」
グリムが急いでツナ缶を取りに行った。
「大変なことになってしまった……ごめんね、A。Aはこうならない様にしてくれてたのに。」
『仕方が無い。それに私もユニーク魔法を取られてしまっているから。とりあえず、制服と勉強道具と服を持って来ないとね。』
「うん。」
Aとユウは自分の部屋に入り、勉強道具と制服と普通の服を持って部屋から出た。
「お三人とも、準備はよろしいですか？」
「じゃぁねぇ、イルカちゃん、小エビちゃんとアザラシちゃん。達者でー。」
「ああ、もし宿にお困りでしたらご相談ください。オクタヴィネル寮のゲストルームは、一泊一万マドルからリザーブ可能ですので。」
ギィ……バタン！！とドアを閉められた。
「おい、ちょっと待て！アザラシって？今のアザラシって俺様の事か〜〜〜〜〜！？」
ヒュウ〜〜〜……と寒い風が吹いた。
「……うう、今日からこの寒空の下野宿かぁ……辛いんだゾ。」
『誰のせいだと思ってるんだ。グリムの為に私達が悩み、私はユニーク魔法をユウはオンボロ寮を担保にする羽目になったんだ！！反省しなさい！！』
「せめて屋根のある場所を探そうか。」
「おーい、ユウ、A、グリム！」
「ふなっ！お前達、もしかして助けに来てくれたんだゾ！？」
「んー。グリムはともかく、Aとユウが宿無しになるのは、まあ、俺達にも原因はあるし？野宿して風邪でも惹かれると寝覚めが悪いっつーか。」
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作者名：彩夏 | 作成日時：2023年3月13日 2時
