【ワールドトリガー】 (ページ10)

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８話ページ10

【計測完了だ。】

大きな立方体(キューブ)が千佳の前に表われた。

【尋常ではないな。これほどのトリオン器官はあまり記憶にない。素晴らしい素質だ。】

「すげーな。近界民(ネイバー)に狙われるわけだ。」

「Aも早く調べてくれ。」

【了解した。これは、チカと同じくらい時間がかかりそうだ。】

Aは気持ちを落ち着かせ、レプリカに測ってもらった。

時間は千佳よりもかかった。

【計測完了。この大きさの立方体(キューブ)は記憶にない。よく捕まらずにいたものだ。】

そこには、千佳の二倍くらいの立方体(キューブ)が現れていた。

「これで二人が狙われる理由が分かった。問題はそれをどう解決するかだ！」

【最も現実的なのはやはりボーダーに保護を求めることだと思うが。】

「千佳もAもそれ嫌なんだろ。」

『えぇ、関わりたく無いし、他人に迷惑は掛けたくないから。』

「……うん、あんまり他の人に面倒掛けたくない……」

Aは修に近づいた。

『それよりこっちを見てる人が５人いるんだけど。修何かボーダーでしたの？』

「えっ、何もしてないけど。」

『じゃあ何で５人、特に二人、銃をこっちに向けてるのかしら。』

「まさか……」

「動くな、ボーダーだ。間違いない、現場を押さえた。ボーダーの管理下にないトリガーだ。近界民(ネイバー)との接触を確認。処理を開始する。」

「トリガー起動(オン)。」

「トリガー起動(オン)。」