【ワールドトリガー】 (ページ18)

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１６話ページ18

「さぁ、着いた。ここが我らがボーダー玉狛支部だ。」

川の真ん中に建物があった。

「川の真ん中に建物が……」

「ここは元々は川の何かを調査する施設で使わなくなったのを買い取って基地を建てたらしい。いいだろ。」

「(玉狛支部の隊員……迅さんの同僚……。やっぱりみんな腕利きなのか……？)」

「ただいま。」

迅が支部の扉を開けた。中には小さな男の子が、カピバラに乗っていた。

「おっ、陽太郎。今誰かいる？」

「…………しんいりか……」

『(林道陽太郎、五歳。後、カピバラ？)』

Aは見て男の子が誰か理解した。

「［新入りか］じゃなくて。」

「迅さん、おかえり～。」

2階から声が聞こえてきた。

「あれ、もしかしてお客さん⁈やばい！お菓子ないかも！待って待って！ちょっと待って！」

慌てて降りてきた。

「どら焼きしか無かったけど……。でもこのどら焼きいいやつだから、食べて食べて。アタシ宇佐美栞、よろしくね！」

四人の前にどら焼きとお茶を用意してくれた。

「これはこれはりっぱなものを……。」

「いただきます。」

すると、遊真の前に置かれたどら焼きをさっきの男の子、陽太郎が取ろうとしていた。

遊真はそれを阻止し、陽太郎は栞に怒られた。

「よかったら……私のあげるよ。」

『千佳が食べな、私のあげるから。でも、今度からは勝手に人のものは取らないようにね、陽太郎君。』

千佳があげようとしたのを、Aが止め、自分のをあげた。

陽太郎と遊真はカピバラの雷神丸の方に、修は基地の雰囲気が気になっていた。

「なんていうか、ここは本部とは全然雰囲気が違いますね。」

「そう？まぁ、ウチはスタッフ全員で十人しかいないちっちゃい基地だからねー。でも、はっきり言って強いよ。」

修は驚いて息を呑んだ。