短編集

halloween #naoto ページ35

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『 A、今日何の日か知ってる？ 』



お家で晩ご飯を食べている時、

急に聞いてきた直くん。



「 …ん〜、ハロウィン？ 」


『 そうっ！そうなのよ！ 』



急にテンションが上がった直くんに、


なんだか嫌な予感が…。




『 ハロウィンだよ！？ 』

『 なのに、なんでうちの彼女はコスプレをしていないのか！ 』



『 まあね、確かに自分で買うのは恥ずかしいよね… 』



『 ってことで、ハイ！これ♡ 』




……中々前置きが長かったね、直くん、


そして嫌な予感的中だよ。


袋をズイズイと差し出してくるので、

お箸を起き、渋々受け取ると



『 絶対Aに似合うよ♡ 』



すっごいニコニコしながらそう言う直くん。



『 あ〜、今日の夜が楽しみ♡ 』



なんて鼻の下を伸ばしながら、

ご飯を食べる彼を冷めた目で見つめた。





一体、彼は何を買ってきたんだろうか…。



「 ……はぁ。 」



直くんがお風呂に入っている間に、

少し憂鬱だけど、袋を開けてみると…



ウサギ…？



まあ、なかなか露出度の高いウサギだこと。


大事な所は隠されるけど、、

こんなの恥ずかしくて着れない…。



……けど、、



着ないと絶対直くんしつこい。





「 ……着るか、、 」



寝室に入り、一旦着替えてみる事にした。

……が、、



「 ……恥ずかしすぎる、、 」



全身鏡で自分を見ると、恥ずかしすぎる！



手袋も肉球みたいになってて、

丸い尻尾までちゃんとあって、


生地はモフモフしてて、

なかなか作りはしっかりしてるけど…。


オヘソ見えるし、ノースリーブだし、、

露出しすぎじゃない？



「 …直くん、こんなの好きなの？ 」



そう思いながら最後にうさ耳を付けた時、



『 A〜？ 』



ガチャッと寝室のドアが開き、




『 「 …………。 」 』




お互い固まった。







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