八十四話:少年と鬼と2 ページ40
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少年の腕の中で暴れる少女の鬼を見て
義勇が言う
義「“それ”が妹か?」
「...」
すると義勇が少年と距離を詰める
少年は咄嗟に覆い被さるように身を伏せるが__
鬼は既に義勇が片手で拘束してしまった
「禰豆子!!」
義「動くな」
「!!」
義「俺達の仕事は鬼を斬る事だ
勿論お前の妹の首もはねる」
「待ってくれ!禰豆子は誰も殺してない!!
俺の家にはもう一つ嗅いだことのない誰かの
匂いがした、みんなを殺し...たのは
多分そいつだ!!
禰豆子は違うんだ!どうして“そうなったのか”
はわからないけど...でも!」
義「簡単な話だ、傷口に鬼の血を浴びたから
鬼になった。人喰い鬼はそうやって増える」
『つらいと思うけど、妹がこの先
人を喰い殺して手を汚さない為にも___』
少年が叫ぶ
「禰豆子は人を喰ったりしない!!」
義「よくもまあ、今しがた己が喰われそうに
なっておいて」
『あれで喰われそうになってない
襲われてないと言えるの?』
少年が必死に叫ぶ
「違う!俺の事はちゃんとわかってる筈だ!
俺が誰も傷付けさせない
きっと禰豆子を人間に戻す
絶対に治します!!」
義「治らない、鬼になったら人間に
戻ることはない」
「探す!!必ず方法を見つけるから...
殺さないでくれ!
家族を殺した奴を見つけ出すから
俺が全部ちゃんとするから!
だから、だから___やめてくれ!!」
少年の悲痛な、必死な声に顔をしかめるA
『(必死だな...気持ちはわかる
もし私が同じ立場だったら同じく家族を
庇うだろう___けど...)』
「(もうこれ以上俺から奪うのは)
やめて下さい...どうか妹を殺さないで下さい
お願いします...お願いします...」
泣きそうな震えた声で土下座しながら
言う少年
『...』
すると、隣に居る義勇が少しだけ
何かを耐えるような顔をして俯き
それから顔を上げ___
義「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」
「!!」
『(義勇...)』
義「惨めったらしくうずくまるのはやめろ!!
そんな事が通用するならお前の家族は殺されて
いない!奪うか奪われるかの時に主導権を
握れない弱者が妹を治す?仇を見つける?
笑止千万!!
弱者には何の権利も選択肢もない
悉く力で、強者にねじ伏せられるのみ!!
妹を治す方法は鬼なら知っているかもしれない
だが、鬼共がお前の意思や願いを尊重してくれると思うなよ!」
義勇がそう叱咤する
少年が呆然とそれを聞く
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来羅(プロフ) - 璘さん» ありがとうございます!無惨様は無惨様だから(は?)夢主と会って多分痛い目見ると思いますよ!諦めるかどうかは微妙な所ですけど(^_^;) (2019年12月1日 12時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
璘 - 楽しく読ませて頂いております!夢主を鬼にしようとか無惨アホだなぁと思いながら見てます。無惨の事だから嘗めて掛かると思うので痛い目に遭って諦めて欲しいです。更新頑張って下さい(*´ω`*) (2019年11月30日 22時) (レス) id: c098776017 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 十六夜さん» ありがとうございます!応援すごく嬉しいです!がんばります! (2019年11月24日 20時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - すごくよかったです!これからも応援してます!! (2019年11月24日 17時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 黒豆粉さん» 応援ありがとうございます!頑張ります! (2019年11月23日 15時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来羅 | 作成日時:2019年11月16日 18時