六十五話:下弦の___ ページ20
Aside
そこには、美しい鬼が居た
男か女かわからない中性的な容姿
黄から橙、赤、紫、青のグラデーションをした髪
その虚ろな金色の瞳には下壱と刻まれていた
「まさか自分に勝てる人間がいるなんてね
まあ、そこの二人は女に助けられた様だけど
当然と言えば当然か」
『...』
「ねえ、そこの柱の子
君なら私を殺せるかな?」
『は?』
「私は、
ずっと死ねなくて困ってたんだ
だけど自ら太陽の下に行く事なんて出来ないし
弱い人間に殺されるなんて不様な死をしたく
ないんだ
だから___」
すると、夜風で一瞬霧によって姿が見えなくなる
その霧に映る人影が1つから2つに増える
そして霧が晴れて姿が見えた時には___
『...ッ!』
鬱「どうか、強い君の手で殺してくれないか?
命、尽きるまで戯れよう___」
『...なんでっ、そんな...』
全身に寒気が走る
思わず刀を持つ手が震える
何故なら下弦の壱 鬱戯の姿が___
亡き父、五条
その上、その隣には兄である
五条 晴明が立っていた
鬼だと、術だとわかっていても___
目の前に父と兄の姿がある事に
呆然と、動揺してしまった
終が見せる幻覚とは違い
実体をもってそこに居るのだから___
『父さ...晴明...ッ』
そんな私に気付いた義勇と錆兎が声を上げる
義「A!しっかりしろ!!」
錆「目の前に居るのは鬼だ!!」
『...!』
動揺していると、目の前に父の姿をした鬼が
迫ってきていた
容赦なく刀を振るわれる
私は咄嗟に刀を構えて攻撃を受ける
その衝撃で後ろに飛ばされる
義/錆「「A!!」」
鬱「君達の相手は彼にして貰おうか」
鬱戯がそう言うと、兄である晴明の姿をした
分身が義勇と錆兎の前に降り立つ
鬱「ちなみに、私とその分身体の頚を切れないと
私は死ねないから精々頑張ってくれよ」
『舐めやがって...ッ
殺してほしけりゃ元の姿に戻れよっ!!』
鬱「どうしてだい?
ああ、“また”自分の手で父親を殺さなきゃ
いけないからか」
『...ッ!!』
鬼が言ったその言葉に義勇と錆兎が
驚いた顔で此方を見た
その瞬間、今まで私の中にあった暖かい部分が
急激に冷たくなっていくのを感じた
ツウッと涙が頬を伝った
___あぁ、知られちゃったか
親殺しの人でなしだって事
339人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
来羅(プロフ) - 璘さん» ありがとうございます!無惨様は無惨様だから(は?)夢主と会って多分痛い目見ると思いますよ!諦めるかどうかは微妙な所ですけど(^_^;) (2019年12月1日 12時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
璘 - 楽しく読ませて頂いております!夢主を鬼にしようとか無惨アホだなぁと思いながら見てます。無惨の事だから嘗めて掛かると思うので痛い目に遭って諦めて欲しいです。更新頑張って下さい(*´ω`*) (2019年11月30日 22時) (レス) id: c098776017 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 十六夜さん» ありがとうございます!応援すごく嬉しいです!がんばります! (2019年11月24日 20時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - すごくよかったです!これからも応援してます!! (2019年11月24日 17時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 黒豆粉さん» 応援ありがとうございます!頑張ります! (2019年11月23日 15時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:来羅 | 作成日時:2019年11月16日 18時