【鬼滅の刃】鬼を以て鬼を制す 弐

五十五話:友人と ページ10

Aside




上弦の弐と戦った次の日

私は、カナエさんの事もあり
浮かない気持ちで蝶屋敷の中を歩き回ってた


あの怪我で、早く目覚めないのはしょうがないと
思うが、やはり心配だ




朝からカナエさんがいる病室に
お見舞いに行っていた

そしたらしのぶに
「気分転換でもしてきたらどうでしょうか」
と言われて、なんとなく屋敷の中を歩き回ってる






ため息をつきながら廊下を歩く



すると、丁度曲がり角でドンッと誰かに
ぶつかってしまい、よろける


誰か確認する前に
手を掴まれ、ぐいっと力強く
引っ張られ相手の体にぶつかった

思わず顔を上げると＿＿＿



「随分と浮かねェ顔してんなァ、A」

『あ、実弥...』


私がぶつかった相手は私と同い年である
不死川実弥だった



『ごめん、考え事してて...
気を付けるよ』

実「お前が注意力散漫になってんのは
珍しいなァ、ぶつかったのが俺で良かったな」

『あはは...』




すると、もう一人の声がした


「おい不死川、Aにぶつかるとは
どういう了見だ」

実「あァ？」

『あ、小芭内久し振り
鏑丸も久し振り〜』



そのもう一人は実弥同様、私と同い年の
伊黒小芭内

この二人とは何度か任務で一緒になって
仲良くなったのだ




そう言いながら私は実弥から離れて
小芭内の所へ行き鏑丸を撫でる


私は動物が好きで、爬虫類も好きなので
小芭内の首に巻き付いている蛇、鏑丸を
可愛いと言いながら愛でる

鏑丸はなついてくれている様で
抵抗も威嚇もしなかった



『可愛いなぁ〜鏑丸〜』

と、鏑丸を愛でていると小芭内が言う


伊「A、鏑丸がそちらに行きたいようだ」

『ほんと？じゃあおいで〜』



と笑顔で言うと
小芭内は私に顔を近付けてきた

それに少し驚いたが
どうやら鏑丸を私の首元に移動させる為
だったらしい

舌をチロチロと出しながらしゅるりと
首に巻き付く鏑丸を愛でる






そんな私を他所に、実弥と小芭内は
何か言い合っていた


実「おい伊黒ォ
何Aに顔近付けてんだよォ」

伊「別にいいだろう
お前も先程Aを抱き締めといてよくもまあ
ぬけぬけとそんな事を言えたものだな」

実「Aが倒れそうになってたから
抱き寄せただけじゃねェか」

伊「どちらでも同じだろう
そこまでしてAに触れたいのか
下心が丸見えだぞ」

実「はァァ？そう言ったらテメェだって＿＿」






そんな二人を横目で見て
鏑丸を構いながら言った


『...鏑丸、散歩しに行こっか』

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