【鬼滅の刃】鬼を以て鬼を制す

三話:時代 ページ6

Aside



日輪刀っていう刀じゃなきゃ
鬼の首は切れないらしい


けど先程鬼の首を切った私の刀は＿＿＿＿
《鬼呪装備》だ

鬼が封じ込められた武器
自らの欲望を食わせて大きな力を得る



なんにせよ、この世界の“鬼”ってやつに
鬼呪の攻撃は効くみたいだ


少年の問いかけに

『まぁ、そんな感じかな』

と曖昧に答えておく




大体聞きたい事は聞き終えた
終の言ってた通りこの世界は
前の世界と全く違う世界みたいだ

一刻も早くこの世界に慣れたい
なら、いつまでも此処に居る訳にはいかない

私は立ち上がって、また別の気配がする方に
足をすすめる


『ありがと、じゃあ行くね』

「そうか、気をつけてな」

と小さく手を振ってきたのでそれに応える様に
私も手を振る





そして少し離れた所で思い出した


私も、あの少年も着物
何となく今がいつ頃の時代なのか気になった

着物なんてめったに現代では着ないし
見かけないから



振り向いて声を上げる


『もう1つ質問！今の年号は？』

「え？年号？大正だけど」

『...え？』



大...正？

大正？


大正！？




『まじで...？』


まさかまさかの大正ですと？

目を覚ましてからずっと困惑したまんまだ


早く、慣れないと私の身が持たない！！









.








人を探しながら山を歩く

あの少年にあってから数時間が経った
ここに来るまでに4体鬼を倒した

ここに居る鬼はあまり強くないみたいだ


急に貴族レベルの鬼出て来られたらやばいけど






そう思いながら歩いてると＿＿


『...！！』



今までに感じた事のない禍々しい空気を感じた

その方向へ走る


ズゥン、ズゥンと地響きがする

足音か？






向かった先で見えたのは＿＿＿


手がたくさんある異形の鬼だった

『...！』




思わず木の影に隠れた



なにあれなにあれなにあれ！！

でかすぎない！？


ってかなんであんなに手いっぱいあるんだよ！

申し訳ないけど気持ち悪い




やれるか？

首は...顔の丁度下か？




そう思いながら刀の鯉口を切りながら
気配を悟られぬ様に近付く






『あ』


小さく声を上げる

私より先にその鬼の首を切りにかかった
少年がいた


狐の面をつけた宍色の髪をした少年



動きが早い
太刀筋も真っ直ぐで力強い
さっきあった少年とは比べ物にならないぐらい
強いだろう







そう思ってた矢先＿＿＿

鬼の首を切ろうとした少年の刀が折れた

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