東卍の白豹Part8

348話:失わせない ページ6

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誰が言い出したのかわからない
”今牛雪を潰せ“という指示


その明確な指示に、多くの芭流覇羅メンバー達は
抗争の熱と流れによって歯止めが効かなくなった中
雪を潰そうと動いた



ちなみに特攻隊のメンバー達は個々の能力が高い為
余計に警戒されて敵に囲まれてしまい
雪の元へ行くのを徹底的に妨害されていた




廃車の山から転げ落ちた雪は地面に倒れたまま
ぐったりとした様子で＿＿＿
とても起き上がれる状態ではない事は
誰から見ても明らかだった


白い髪を赤く染めて
黒い特服は砂埃等の汚れがとても目立っていて
痛々しい、ボロボロな状態だった




助けに向かおうとした味方達が
振り上げられたソレを目にして、全員が焦りを覚えた

特攻隊のメンバー達が必死に声を上げる



「ナイフ！？雪！！起きろ！！」

「隊長！！あぁくそっ、何なんだよオマエら！！
隊長のとこ行かせろよっ！！」





そんな声も虚しく、男はナイフを振り下ろしながら言う



「これで終わりだ！！」


『＿＿＿＿(あぁ、流石に...無理、か)』





聞こえてきた声に、雪はなんとか顔を上げて
周りを見渡す

だが、その時にはもう手遅れな状況だった


避け切れない所にまで凶刃が迫っていた




避けれないと判断した瞬間

“ここまでするのかよ“、なんて思いつつ
すんなりと諦めの境地に入った



これから訪れるであろう痛みを予測しながら
目を閉じる雪




その時だった＿＿＿＿







「ざけんなっ！！諦めてんじゃねぇ馬鹿！！！」




聞き覚えのある声

その怒鳴り声が聞こえた瞬間、目の前に迫っていたナイフと
男の姿が蹴り飛ばされて消えた


雪は、目を見開いてなんとか上体を起こすと
目の前に立つ人物を見て名前を呼んだ





『春、千夜...？』


名前を呼ばれて、春千夜は雪と目線を合わせるように
しゃがむと、声を荒げた




春千夜「何諦めてんだよ！！
またオレらを置いてくつもりかっ！？
そんなの絶対ェ許さねぇからな！！
もう2度と...失わせねぇ！！」












余談


前の世界ではこの段階で殺された雪
今回は春千夜が助けに入った事で回避できた

春千夜は抗争前に雪と特攻隊メンバーの会話を
聞いていて、抗争中も雪に意識を向けていた為
間一髪で助けに入ることが出来た


オマエが今日のMVPだ







作者から


今後の更新で、特攻隊メンバーの活躍書いていくので
イメ画上げる予定です！
オリキャラ注意です！

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