350話:威圧感 ページ12
.
メンバー達が臨戦態勢を取ってすぐの事だった
芭流覇羅の幹部が警棒を手にして声を上げた
「テメェらついてこい!!
マイキーと今牛潰すぞ!!!」
聞こえてきたその言葉に
雪を守るように側に控えていたメンバーが
「やっぱりこうなるか!!」と顔を顰めた
その明白な指示で流覇羅のメンバー達が
標的であるマイキーと雪の方へ向かい始めた
「くそっ、早く隊長連れて離脱するぞ!!」
『_____』
メンバーが焦り、声を上げる中
雪が反応を示した
今までの熱が一気に冷めていくような感覚の中
沸々と怒りが湧いてくるのを感じた
雪は俯いたまま、ユラリと立ち上がる
普通なら、動くのもやっとなダメージを受けている筈だった
絶対、安静にしなければならない
だから雪の側に居たメンバーが慌てて声を上げた
「隊長!!動いちゃ駄目ですって!!
その怪我じゃ____」
だが、その言葉に返答を返さず雪は言う
『____ふざけるナ』
「_____ッ!!」
途端に、凄まじい威圧感がこの場を支配した
その一言だけで全員が理解した
我らが特攻隊長はガチギレだという事が____
その圧に当てられ、周りに居た味方全員が
目を見開いてピシッと動きが止まった
下手に動けば、自分が殺られると思ってしまう程の威圧感
一言も言葉を発せず、指一本すら動かすことも出来ずに
危機感を覚えながら冷や汗をかき、息を呑んだ
思わず身震いするような、あまりにも冷たい声
その冷たさの中に、確実に怒りが存在しているのを感じた
味方でさえこうなってしまうのだから
敵からしたら、堪ったものではないだろう
雪は、怪我しているのを一切感じさせない程に
堂々と立ち振る舞う
そして、かつて側に居た“虎”を思い浮かべて言う
『誰が、誰をやるって?調子に乗りやがって___
こンな雑魚の攻撃で...
東卍の白豹がやられるワケねェだろ!!
2年前___片割れに噛み付かれた時の方が
まだ危機感感じたっつーの!!』
追い詰められた手負いの獣を舐めるなよ
痛い目見るからナ____
血を流し、ギラついた目をして雪はそう言った
だが、その状態で動き回るのは無理過ぎると
誰が見ても明らかだった
頭から血を流して、痛みのせいかふらついているし
利き腕である右腕は骨をやられたせいで
力なくダランとぶら下がっていた
1237人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
来羅(プロフ) - roofermiho1002さん» ここのマイキーはアニメや漫画だけじゃなく実写も怖かったですよねぇ...場地さんと稀咲が対峙するシーンは話の進み具合を考えて省略しました (5月6日 10時) (レス) id: b52bee30b8 (このIDを非表示/違反報告)
roofermiho1002(プロフ) - ヤバイこのシーン、自分怖かった。マイキーの顔も普通じゃなかったし…あれ?きさきと場地さんの場面が… (5月6日 9時) (レス) @page18 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - プーさん大好きさん» 感情任せに表に出さないのが余計“ガチ”なんだなってなりましたね...台詞変えつつ、「怒り」の1言じゃ表せない気持ち持ってるのを書くのに苦労しましたね (5月5日 23時) (レス) id: b52bee30b8 (このIDを非表示/違反報告)
プーさん大好き(プロフ) - アニメでこのシーン見たときすごい震えたのを思い出します。マイキーくんのキレてるはずなのに感情がないあの目は自分も書いてるときゾッとするほど怖かったのを覚えてます。 (5月5日 22時) (レス) @page18 id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - roofermiho1002さん» 2年前の事もあって夢主の怪我には敏感になってるマイキーが居ますね...ワカを早く登場させたいのですが出番はまだまだ後ですねぇ... (5月2日 21時) (レス) id: b52bee30b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:来羅 | 作成日時:2023年12月24日 18時