東卍の白豹Part6

257話:雑談 ページ7

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雪はマイキーの問いに直ぐ答える事が出来なかった

少し静寂が続くと、マイキーは席を立ち
「これで話し合いは終わりだ」と言って店を後にした




残ったのは雪とスマイリー、ムーチョの3人

最初に、稀咲を入れる事とパーを釈放させる事に反対した
ドラケンと三ツ谷は早々に出て行ってしまっていた
それに続くように場地もこの場から居なくなった



雪はマイキーの背を見送ってから
困ったように溜息をついた





『はぁ...どういう意味なンだ、アレ
どう思うよナホヤ、ムーチョ』

ナホヤ「オレに振んのかよ！？」

武藤「雪にわかんねぇ事がオレらにわかると思うか？」



『少なくともムーチョは私の1コ上じゃん？
教えてよオニーサン』

武藤「1コ違うだけで年下ヅラすんじゃねぇよ...」

『えぇ...なンでよ
ウチで私より年上ってそうそう居ないンだからサ
つーかアイツら頼むだけ頼んで食わずに帰りやがった...
2人共、コレ食い切るまで帰ンなよ？
私1人じゃ食いきれないからサ』



雪はテーブルに並んだ料理を見て困ったように言うと
ピザを切り始めた
スマイリーとムーチョも料理に手を付け始めて話をする





武藤「まぁ雪は色んな奴から姉貴扱いされてるもんな
頼られてばっかで疲れるのはわかるぞ
年上で隊長もやって大変だな
そうだ、後でアイツらから金貰わねぇとな」

ナホヤ「ユキって面倒見いいし
確かに“姉貴”って感じあるけど実際は姉じゃなく妹だしなー
たまに妹感出てるし」

『そうだよ、私妹なンだよ
今まで沢山甘やかされて育ってきたの
特に兄さんは未だにシスコン拗らせて過保護だし』



「それ自分で言うのかよ...」と2人からツッコミが入った





武藤「そういや雪の兄貴って
昔デケェチーム創ってたんだろ？凄いな」

『ふふふ、そーでしょ
12のチームのトップに立って東関東を支配してた総大将だよ
そうだ、写真見る？
カッコ良すぎて惚れンなよ？』

ナホヤ「男に惚れるとかアホか！
つーかユキもブラコンじゃねーか」


「うっせェナ...お、あったあった
コレ、昔の兄さん」



雪がケータイの画面を見せる

そこには雪とよく似た、黒い特攻服姿の男が写っていた





ナホヤ「うわ、すげーソックリだな」

武藤「雪ってもしかして兄貴を真似てんのか？」


『そ、ギラギラして誰よりもカッコいい自慢の兄貴
それが私の1番最初に憧れた不良なの、いいでしょ』




なんて、雪は楽しそうに笑った

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