東卍の白豹

24話:見舞い ページ25

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その後、暫く経って雪が退院した

それからも乾家と九井との関係は続いていた



入院中、そして退院してからも
何度も赤音の所へ見舞いに訪れた雪
どっちみち、まだ通院しなきゃいけないのだ
それを口実に見舞いに来ていた


そして、今となっては数少ない女友達になるまでに
仲良くなっていた






赤音は雪を見て嬉しそうに顔を綻ばせる



赤音「雪ちゃん！また来てくれたの？」

『ん、元気してた？』

赤音「もー、昨日来たばかりでしょ？
ダメだぞ、ちゃんと学校行かないと」

『いいの、私が来たくて来てンだから
はい、コレ、駅近に出来たカフェのケーキ
雑誌で紹介されてたヤツ』

赤音「！この前話してたのだよネ？
ありがとう、嬉しい！」




赤音にケーキの入った箱を渡すと
口に人差し指を持っていってイタズラそうに笑う雪



『2人には内緒ナ？』

赤音「ふふ、そうだねネ
私達だけのナイショにしちゃおうか！」




なんて笑い合う



赤音「そういえば雪ちゃん、髪綺麗になったネ」

『昨日美容院行ってきたンだ』


赤音「...ちょっと触ってもイイ？」

『ん、ドーゾ』




赤音「わぁ、凄いサラサラでふわふわ...
ずっと触ってたいなぁ」

『流石にソレは困る...
けど赤音さん撫でるの上手だからいつでも触っていいよ』

赤音「ふふ、ありがとう！」



そう、美容院に行って、黒く焦げた部分を切ってもらって
トリートメントをしてもらって
以前のサラサラでふわふわな髪に戻ったのだ

この髪は自分だけでなく他の人も好きらしく
よく撫でられるのだ




流石お姉ちゃんと言ったところか
撫で方が上手い

雪は気持ちよさそうに目を細めると
“もっと”と言うように赤音の方にすり寄る




赤音「雪ちゃん可愛いなぁ
髪、伸ばさないの？」


『...私サ、不良なンだ』

赤音「不良って...学校サボったり喧嘩したり
バイク乗ったりする不良？」


『うん、私ねお兄ちゃんが大好きで憧れてるの
お兄ちゃんは昔、東関東を統べるチームの総大将
そして、日本一になったチームの特攻隊隊長をしてたンだ
そんなお兄ちゃんの背中を見て育ってきた
そんなカッコイイお兄ちゃんになりたくて
昔のお兄ちゃんを真似てこの格好をしてるの』

赤音「そうだったんだネ」





『勿論、かなりの頻度で喧嘩もしてる
...怖くなった？』



自分から聞いたくせに少し後悔した

これで怖いと言われたらどう返そう、と

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