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『魔法はこうやって使うのよっ！！』
アリアがマジカルペンを振るうと
周りに浮かんでいた数多の水刃が目にも留まらぬ
凄まじいスピードで怪物に向かっていった
その水刃が怪物に命中する
腕や胴体を切り裂き、血のような、黒いインクが飛び散った
人間であれば致命傷だろう
《グアアアアアッ！？》
デュース「攻撃が効いてる！！」
エース「...壁とか地面めっちゃ抉れてんじゃん
威力やばすぎでしょ」
『あといちげ、き......ｯｯ』
ユウ「アリアちゃんっ！！」
あともう一撃
攻撃を当てれば倒せると思った
だが先にアリアが倒れた
ユウがアリアの側に駆け寄り、体を支える
先程の攻撃を受けた時に頭を打って
思った以上にダメージを受けていたらしい
痛みとふらつきで、ふっと力が抜けてしまった
するとその時、暗闇の奥で何かが光った
エース「あいつの後ろ！坑道の奥で何か光って...」
デュース「あの光は、魔法石！？」
《ォオオオオオオヲヲヲヲヲヲ！！！！
ワタサンゾオオオオ！！！》
グリム「オイ！ひとまず逃げるんだゾ！
このままじゃ全員やられちまう！」
ユウ「今は逃げよう！！」
ユウがアリアに肩を貸しながら叫ぶ
そうして、入口に向かって全力で走った
その後ろから顔のない怪物の唸り声が絶えず聞こえてくるから
離れても恐怖は消えなかった
森の中を暫く走ると足を止めた
グリム「ここまで来れば大丈夫か？」
エース「いってぇ...何だったんだよさっきの！
あんなの居るなんて聞いてねーって」
デュース「ただのゴーストではなさそうだったな...」
『...ただ1つ言える、他のゴーストやモンスターなんかとは
比べ物にならないぐらい、別格のバケモノだった
あんなの、海に居たどんな大きなモンスターよりも...
怖かった』
ユウは、微かに震えるアリアを座らせると
怪我の具合を確かめる
ユウ「アリアちゃん、頭打ったよね...
どうしよう、下手に打って内出血とかしてたら...
誰か応急処置出来るもの持ってない？それか魔法とか！」
『簡単な治癒魔法ならミドルスクールで
みんな習ってる筈だよ
多分この感じなら大した怪我じゃないわ』
自分で魔法を使おうとすると、それをエースとデュースの
2人が止める
エース「待てって、オレらが治すから大人しくしてて」
デュース「僕らが巻き込んでしまったせいで
こんな事になったんだ。これくらいはさせてくれ」
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作者名：来羅 | 作成日時：2022年1月27日 11時
