発覚アウトオブスクール ページ24
✵
アリアは恐る恐る兄達の機嫌を伺いながら側まで行く
伺う間でもなく不機嫌であることは確かなのだが...
目の前にまで行くと、我が兄ながら大きいなと思いながら
名を呼ぶ
『えっと...ジェイド、フロイド、どうし＿＿＿＿わっ！？
ふ、フロッ...く、苦しっ...ぃｯ離っ』
気付けば、グイッとフロイドに引っ張られて
その腕の中に閉じ込められた
そして、それだけでは終わらず
手加減なしに思いっきり強く抱き締められた
抵抗しても全然抜け出せそうになかった
ジェイドもフロイドも「ギイイイイイィッ」と
喉を鳴らしながら怒っていた
それは人魚が威嚇の時に出す音だった
『な、んで...威嚇して...ｯ』
ジェイドとフロイドがこんなに怒ってる理由は
少し前に遡る
.
ジェイドとフロイドはラウンジ内で
ホールとキッチンに分かれ動いていた
そしてアズールは運営にあたる事務作業をこなしていた
それは普段通りだった
そこに1つの連絡が入った
学園長からだった
その連絡を聞いたアズールは血相を変えて
VIPルームから飛び出してホールへ向かった
アズール「ジェイドとフロイドは居ますか！！」
焦って思わず声が大きくなってしまったが
今日はだいぶ客が少なかったのが不幸中の幸い
ホールに居たジェイド
キッチンから顔を出すフロイド
ジェイド「何です？そんなに声を荒らげて」
フロイド「なぁに〜？オレ今手離せねぇんだけど」
アズール「アリアはっ、アリアは今何処に居ますか！！」
アズールの荒ぶりようとアリアの名前に
一気に顔が変わる2人
周りに居た生徒は思わず逃げた程だった
ジェイドがアズールの側まで行き
フロイドもキッチンから出てくる
ジェイド「アリアが、どうしたんです？」
アズール「2人共、今日はアリアと一緒に帰ってくると
言ってましたよね？今、部屋に居ますか？」
フロイド「そうだったんだけどさぁ
アリアってば初めての陸の学校で好奇心抑えらんなくて
オレらが迎えに行く前にどっか行っちゃったんだよねぇ」
フロイドの言葉にアズールは大きくため息をつくと
頭を抱えた
アズール「なんってことだ...ｯよりにもよって！」
ジェイド「アリアに何かあったんですか！？
教えなさい、アズール！」
フロイド「オレらが目を離したせいで
面倒事に巻き込まれたの？どうなんだよ、アズール」
アズール「...っ場所を移しましょう
VIPルームで話します」
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作者名：来羅 | 作成日時：2022年1月27日 11時
