【ツイステ】咬魚達の恋物語2 (ページ2)

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目の前の理不尽に、怒りと悔しさで涙が浮かぶ

苛々しながら雑に涙を拭うと舌打ちをして不満を吐露する

『ﾁｨｯ、何で私まで退学対象なんだよｯふざけんなよ
本当なんなの、あの馬鹿共...絞め上げて海に沈めてやる』

そう言うと、アリアはその場にしゃがみこんで
静かに涙を流した

いくら大人っぽく振る舞っていても、まだ16歳の女の子だ
理不尽な事に怒ったり、悔しいと思って泣くのも仕方がない

幼馴染みで親友のアズール

大好きな兄のジェイドとフロイド

3人の顔が頭の中でチラつく

『(また一緒にっ、一緒に居れるって思ってたのに...ｯ
私だけ海に戻ってまた寂しい思いをするの？
兄さん達とアズールが居ないだけで...凄くつまらないの
寂しいのっ、嫌だ、嫌だ嫌だっ、退学なんて絶対に嫌)』

ちなみにその様子を見ていたユウは＿＿＿＿

ユウ「(アッ、キレると口悪くなるタイプなんだね
新たな一面、普段とのギャップがすごい、私を殺しにきてる
美人が急に口悪くなるのホント好き
って、推しに尊死してる場合じゃないよ！
泣いちゃってるじゃん！！何女の子泣かせてんの馬鹿！！
っていうか、学園から追い出されたら本当に洒落になんない
普通に野垂れ死にするんだけど？！
それだけは絶対に避けないと！！まだ死にたくない！！
取り敢えずエースとデュースを追いかけた方が...)

えっと...取り敢えず2人を追おう？
大丈夫だよ！今から行けばきっと朝に間に合う！
だからさ、悲しまないで＿＿＿＿笑ってよ」

ユウはアリアと目線を合わせるようにしゃがんで
優しく声をかけるとハンカチを差し出した

自分でもキザな事をしてるな、なんて心の中で笑った

アリアは顔を上げてユウを見る

涙で歪んだ視界にぼんやりと見えるユウに
ふと、ほぼ無意識にある名前を口にした

『......ユーリア』

ユウ「えっ？名前...」

『！！ごめんなさい、何でもない
...ありがとう』

ハッとして、訂正をすると差し出されたハンカチを受け取って
涙を拭う

それからユウをじっと見た

『(この子...)』

ユウ「えっと...そんなに見られると
少し恥ずかしい、かな」

アリアは少しだけきょとんとした顔をすると
ふわりと優しく微笑んだ

『ふふ、ごめんなさい。情けない所を見せちゃったね
ハンカチありがとう、後でお礼をさせて頂戴』

おまけ

監督生の本名は優梨亜(ゆりあ)