東卍の白豹Part2

79話:夜ご飯2 ページ33

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出来た料理をテーブルに並べる
ご飯を食べようと真一郎が席につく
逆に雪は、鍋等の調理器具や油を片付けようと
キッチンに立っていた



真一郎「雪？食わねぇのか？」

『片付けてから食べるよ
先いいよ、食べてて』

真一郎「駄目だろ、メシは一緒に食うモンだろ？
片付けは後！出来たてが1番美味いって
雪が言ったんだぞ？」

『へ...？』




真一郎は雪の腕を掴むとテーブルに向かった
そうして雪を座らせると、その向かい側に座る

強引だけど、優しいその手に
『本当に諦められるかな』と苦笑した





“いただきます”と言って料理に手を付ける

我ながら上手く出来たと思いながら唐揚げを口に入れる


チラッと真一郎を見ると、すごい勢いで唐揚げを食べていた
それと比例してご飯もなくなっていく

さり気なくお椀を受け取ると、ご飯をよそって渡す


美味しそうに食べてくれるから雪は嬉しくなった





『マイキーにあげるバブ、整備終わりそ？』

真一郎「ああ、多分今日完成する」

『終わったら呑む？夜食とつまみ作ろっか？
鶏肉余ってるし南蛮漬とか作れるけど』

真一郎「いいな！...呑みてぇけど、きっと遅くなるから
雪は休んでいいぞ？」

『まさか徹夜するつもり？
つーかバイクいじってると平気でオールするでしょ馬鹿
店主が倒れたらどうするのよ』

真一郎「...雪はいつも心配してくれるな」

『日付変わるまでたからね、バイクいじるの』

真一郎「ハイ...」




本当に、バイクと家族のことばっかだな
なんて苦笑する

一通り食べ終わって皿が空になる



真一郎「ごちそうさま！美味かった！」

『お粗末様でした』


真一郎「ほんと雪って何でも出来るよな
メシ美味いし家事も出来るし」

『兄さんの負担減らしたかったから
頑張って覚えたンだよ』




真一郎「そうか...
それにしても、雪の彼氏になる奴は幸せだろうな」

『え？』

真一郎「こんな美味いメシ毎日食えるなんて幸せだろ
きっといいお嫁さんになるぜ」

『っ！？』




雪は目を見開くと一気に顔を赤くした
そんな雪に気付かず、真一郎は続ける


真一郎「まぁその前にワカが許すかわかんねぇけどさ...
って雪？」


『〜〜〜っ！！私、お風呂行ってくる！！』





雪は一気に立ち上がるとその場から逃げるように
風呂場に入った



真一郎「え、どうしたんだ？
オレなんか言った？」


『...っンのたらしが！！』

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