月が綺麗ですね【中原中也短編集】

ハッピーニューイヤー！後編 ページ11

流石夜を牛耳る組織と云うべきだろうか。
夜が更けていくのと比例して、部屋の熱気も高まっていく。

と云っても


樋「先輩ィ！今年も！こうして生きて！ｸﾞｽｯ年を越せる事！ホントーにッ！ｸﾞｽｯ良かったですッ！！」

芥「煩い樋口。悪酔いも程々にしろ」

立「ッて云い乍らも頭撫でてる芥川さんも重症だと思いますがね」

森「エリスちゃん可愛いエリスちゃん可愛いエリスry」

紅「鏡花や…何故其方はわっちを拒む…何故…！…嗚呼、鏡花はとても美しい…」

梶「ハーッハッハッ！矢張りぼーくの頭は人智を超えていたようだ！否、周りがぼーくに付いてきてないのかなーッ？！」

中「太宰の奴ァ！彼奴ぜってーAの事狙ってやがる！いいかA。少しでも隙見せんじゃねェぞ！」

貴「ハイハイ…」


こんな調子だが。

エリス嬢は私の部屋で寝ている。もういっそ私も寝たい。

まともに居て下さってるのは銀と立原と広津さん。
あゝ、黒蜥蜴好き。後で飲み誘お。


＊＊＊


時刻は23時59分。

銀の「あと一分ですよ」の激レアカワボでみんな我に返る。

テレビはいつの間にかジャ○ーズカウントダウンに。
私ジャニー○1人も知らないけど。


そして遂に


「「３！」」

「「２！」」

「「１！」」

「「「ハッピーニューイヤー！」」」


午前0時0分。2020年の幕開け。

と、同時にナニカによって唇を塞がれる。
……………？！


紅「？！」

立「ま、マジか」

森「いいねぇ、若いねぇ」


周りの視線が痛い。
部屋中の目という目に見つめられてるのだろう。

そしてそっと唇が解放される。
目の前には悪戯ぽくニヤリと笑う中也。


中「明けまして、おめでとう」


…ん、ダメだ、お酒の所為で頭が…

じゃなくて！！


貴「？！バ、バーーーカ！！！」


顔が真っ赤になるのを感じながら中也を押し返す。
周りは微笑みながら見守っているが、それが何よりも恥ずかしい。勘弁して…


貴「…も、もう！無理！森さん！お年玉は！」

森「えぇ！今年も私が全員に？！」

紅「当たり前じゃ」


シクシクと云い乍らも事前に用意してあったのだろうお年玉袋を懐から出す首領。

ポートマフィアは常に死と隣合わせの職場。
こうして、来年も皆揃って年越し出来るかなんてわからない。
もしかしたら、私がこの輪にいないかもしれない。


ただ、私が願うのは一つだけ。

今年も、皆にとって良い年になりますように＿＿


＊＊＊


大遅刻ごめんなさい！
次からリク消化します！

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