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sk side
nb「佐久間！」
9人での撮影の日。
事情を知ってるメンバーたちは俺らが楽屋ですら近寄らないのを見て、心配そうに見つめてきていた。
その優しさが苦しくて、しんどくて。
1人になりたくて楽屋を抜け出せば、追いかけてきたのは彼の大切な幼馴染。
俺の大切な友達で、メンバーである翔太だった。
nb「お前ら別れたわけじゃないんだろ？あれから会えてないなら楽屋でくらいいつも通りでいいんだよ、」
sk「…んは、どうだろ」
nb「は？」
sk「今も俺たち、関係続いてる？…撮られた以上、もう終わりだよ」
nb「何言ってんの」
sk「涼太もそう思ってる。俺らの関係は終わった。俺も涼太もみんなを巻き込んでまで一緒にいたいなんて思ってないよ」
翔太の次の言葉が怖くて、それから逃げるように足を早めた。
彼は追いかけては来なかった。
ab「佐久間」
sk「ごめん、今あべちゃんの言葉聞きたくない」
fk「さーくま、ちょっとおいで」
sk「ふっかの言葉も聞きたくない。お願いだから放っておいて」
あべちゃんもふっかも、俺のこと俺以上に知ってる。
翔太は涼太のことを誰よりも知ってる。
だからこそ、3人の言葉が怖くて。
言葉の裏を、読まれてしまいそうで。
強がらせてくれなさそうで。
俺のわがままひとつで、こんなにも多くの人を巻き込んでしまった罪悪感は、俺の首をキツく絞める。
ねぇ涼太。
最後の言葉は俺が言うね。
涼太は優しすぎるから、きっと決定打になる言葉は言えない。
だから、涼太を解放するために、俺が。
もう会わなくていい。
“佐久間大介”とはもう2度と。
けどさ、“SnowManの佐久間大介”はこれからも涼太の近くに居させてね。
涼太の隣は翔太で、俺の隣はあべちゃんだったあの頃に戻ろう。
ただ、最後に願いが叶うのなら。
もう一度、俺を愛してほしい。
忘れないように、こぼさないように、しっかりと覚えとく。
涼太の俺を好きって気持ちも全部、一つ残らず俺が持って行くから。
だから、最後に精一杯の愛を頂戴。
俺がこれからも、涼太がいない世界で生きていくために。
それだけあれば、俺はこれからも涼太がいない世界を生きていけると、そう思うんだ。
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作者名：鯱 | 作成日時：2023年8月9日 15時
