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dt side








nb「…りょうた、」
dt「ダメだよ、その先は言っちゃダメ」
nb「なんで、、俺の望みは、!」
dt「結婚!するんだろ。たとえ望まない結婚でも、それを選択したのは翔太だよ」






ぐにゃりと歪む翔太の顔。

傷つけてる自覚はある。
でも、こんなところで足踏みして欲しくなんかないんだよ。











“____株式会社〇〇、史上最年少の社長就任か”



先月発売された週刊誌。
そこに載っていたのは、翔太の社長就任が近いのではないかという記事。

翔太の会社はお爺さんが現社長で、その社長の一人娘は継がず、孫にあたる翔太が継ぐことになっている。





その日が近いならば、翔太はこんなところにいてはいけない。











もっと高く飛んで。
一般人の俺の手が届かないくらいまで。
翔太は1人で歩いていけるんだ。



その実績が何よりの証拠だろ?










翔太の携帯が着信を告げる。
画面には、女性の名前。


その画面に気を取られて翔太から目を離した時、一気に距離を詰められて。







唇に、ぬくもりが触れた。







nb「……ばいばい、涼太」
dt「…」
nb「あいしてる。もう来ないから、俺のこと忘れないで」







溢れた涙を拭うことなく、背を向けて歩き出した翔太。






…ばかだね。
俺が、お前を忘れられるわけないだろ。









dt「っ翔太!!頑張れ!!」






どうか、負けないで。

いつだったか、今の環境から逃げ出してしまいたいと弱音を吐いた君はもういない。

もういないなら、俺は必要ない。








俺の言葉に振り返ることなく去っていく背中を見つめたまま、動けなかった。


俺はね、お前が思ってる以上に引き摺ってるんだよ。









多分今日は、生涯愛しいきみを想って泣くんだろう。

















Fin.

淡い、ラベンダー fksk→←・



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作者名: | 作成日時:2023年8月9日 15時

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