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目の前でなびく綺麗な黒髪。
いつの間にか空いていた翔太の右耳のピアスが、きらりと太陽を反射したのが見えた。
sk「いやあ、ロマンチック！」
nb「お前らがな」
dt「あれは本当面白かった」
借り物競走はあっけなく終わった。
みんな次の競技に興味津々で、先ほどまでの光景を覚えてる人なんて数人。
…佐久間たちは例外だけど。
sk「結局何だったの？お題」
nb「赤いもの」
sk「赤？」
首を傾げる佐久間。
うん、わかる。俺もさっき同じこと思ったよ。判定する先輩も思ってた。俺のどこが赤なのかって。
nb「涼太のハチマキ、赤じゃん」
sk「…え、ああ！そういうこと！？」
首を傾げた俺と先輩に気づいたのか、突然ビシッと俺を指差して、「赤じゃん！ハチマキ！」って大きな声で抗議した翔太。
…なんか、残念。
もう少しいい内容で呼ばれたかったかも。
でもまぁ、顔を真っ赤にして声を上げた翔太が面白くて、まあこれも俺ららしいかも、って納得した。
sk「涼太は何出るんだっけ？」
dt「騎馬戦。そろそろだから行くね」
sk「確か最後のリレーも出るんだよね！涼太負けんなよー！」
dt「ありがとう。佐久間はとりあえず日陰で休んでたほうがいいよ。笑」
nb「汗かきすぎ。水分取れ、日焼け止め塗り直せ」
運動会や体育祭での佐久間の肌ケアと体調管理は翔太の役目。
それは小学生の時から変わらない。
昔、運動会で不器用ながらに全力で楽しんだ佐久間は、アドレナリンが出まくって体調不良に気づかず熱中症で倒れたことがあった。真っ赤に日焼けした肌で苦しそうに息をする佐久間を見て翔太が翌年から口うるさく面倒を見るようになった。
例年通りのやりとりに小さく笑ってその場を離れた。
iw「あれ、舘さんも騎馬戦？」
dt「うん。照と同じく大将」
iw「うーわ、負けらんねぇ」
dt「俺もだよ」
黄色のハチマキをつけた照。対戦相手らしい彼の騎馬は、彼を持ち上げるためなのかムキムキ集団で。
見るからに強そうな相手にちょっと怖気付いたのは内緒。
ぐんと上がった目線。
男だらけの空間。女子の高めな応援の声が聞こえてくる。
翔太が見てくれてるかはわからないけど、佐久間と一緒ならきっと。
ふう、と緊張を和らげるために息を吐いた時、戦闘開始のピストルが鳴り響いた。
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鯱(プロフ) - Lateさん» ありがとうございます！！ (6月18日 15時) (
レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
Late(プロフ) - 秋の残香めっちゃよかったです！！書いていただきありがとうございます！これからも応援しています頑張ってください！ (6月18日 8時) (レス) id: 40f15e1de2 (このIDを非表示/違反報告)
鯱(プロフ) - Lateさん» コメントありがとうございます！書きたい欲が出てきたので挑戦してみます！笑 少々お待ちください！！ (6月15日 0時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
Late(プロフ) - コメント失礼します！ずっといわふかの『金木犀』を永遠リピしているのですが、岩本sideも見てみたいなと思いコメント書かせていただきましたー！今後の物語も楽しみにしていますこれからも頑張ってください！ (6月13日 11時) (レス) id: 40f15e1de2 (このIDを非表示/違反報告)
鯱(プロフ) - Lateさん» ありがとうございました！また思いついたら続きを書くかもしれません笑 その時は是非お付き合いください！ (5月20日 23時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鯱 | 作成日時：2023年4月19日 16時
