タルトとコーヒー iwkj（iwfk） ページ42
＊義兄弟
kj side
ふわりと漂うコーヒーの匂い。
ゆっくり、じっくり。
この時間が好きだったりする。
iw「康二？おはよ」
kj「あ！照にいおはよ！コーヒー飲む？
iw「ん。いつもありがとね」
kj「ええのええの。ついでやし」
コワモテ男子、岩本照。
この人は俺のお兄ちゃんで、尊敬する先輩だ。
…まぁ、血のつながりはないけれど。
いつだったか、母親に連れられて行ったファミレス。
確かまだ俺は小学生で。
知らない男の人が母親と仲良く話す姿を見て寂しさを感じた。
目の前に座った少し年上の男の子。そんな彼と家族になるのだと告げられた。
kj「昨日バイトあるん？」
iw「ん。帰り遅くなるから先ご飯食べてて」
kj「…わかった」
くしゃりと俺の頭を撫でて、そんな顔すんなって笑う。
まだ高校生の俺にとって、大学生活を謳歌している彼がひどく大人に見えて寂しかった。
母親が再婚して7年。両親が離婚すると言い出した。
確かに喧嘩は絶えなかったし、母親が泣いてる姿を何度か見かけたことがある。
“パパとママ、遠くに引越しするけどどっちと一緒に暮らす？”
照にぃは当時高校2年生。残りわずかな高校生活を親の都合でメチャクチャになるのはごめんだと、どちらにも着いていかないとはっきり言った。
2人は止めなかった。
照の人生だから、とだけ。
俺は、2人を選ぶことができなくて。
この7年、俺を1番知るのは照にぃだけ。だから俺も、照にぃと暮らしたい、と2人を選ばない決断をした。
kj「…え、ふっかさん？」
fk「おー、康二久しぶり。照酔っ払っちゃってさぁ」
kj「え、は？バイトちゃうん？」
fk「バイトの送別会。早めに店閉めてやってたのよ。先輩が馬鹿みたいに照に飲ませてさぁ。俺にもついできて焦っちゃったわ」
そんで照が俺の分まで飲んでくれちゃって。気づいたらこの状態。ごめんねぇ、なんてふにゃふにゃと話す照にぃの一つ上の先輩、ふっかさん。そんなふっかさんはどうもお酒に弱いようで、ふらふらと照にぃを支えて家に上がる。
細い彼に酔っ払った状態で照にぃを1人で運ぶなんて危なすぎるから俺も反対から支える。
kj「も、飲み過ぎやってぇ」
iw「んー、たぁつ、」
fk「はいはい、辰哉ですよ〜。ほらここ座って、っおわ、」
ぎゅーっとふっかさんを抱きしめる兄。
こんなに酔っ払ってるの珍しいなぁ、なんて水を持っていけば、照にぃはふっかさんにちゅっとキスをした。
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鯱(プロフ) - Lateさん» ありがとうございます！！ (6月18日 15時) (
レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
Late(プロフ) - 秋の残香めっちゃよかったです！！書いていただきありがとうございます！これからも応援しています頑張ってください！ (6月18日 8時) (レス) id: 40f15e1de2 (このIDを非表示/違反報告)
鯱(プロフ) - Lateさん» コメントありがとうございます！書きたい欲が出てきたので挑戦してみます！笑 少々お待ちください！！ (6月15日 0時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
Late(プロフ) - コメント失礼します！ずっといわふかの『金木犀』を永遠リピしているのですが、岩本sideも見てみたいなと思いコメント書かせていただきましたー！今後の物語も楽しみにしていますこれからも頑張ってください！ (6月13日 11時) (レス) id: 40f15e1de2 (このIDを非表示/違反報告)
鯱(プロフ) - Lateさん» ありがとうございました！また思いついたら続きを書くかもしれません笑 その時は是非お付き合いください！ (5月20日 23時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鯱 | 作成日時：2023年4月19日 16時
