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涼太side
大「…った！！いたいってば！」
翔「うるせぇ大人しくしろ！」
結果、蓮はリレーでぶっちぎりの1位をとった。前の子が転んで、もう追いつけないんじゃないかと思ってしまうほどの差が開いてしまったのに、蓮1人で前にいた人たちを追い抜き、2位と差をつけてバトンを渡した。1日で学校のヒーローになったのだ。
退場してそのまま席に戻らず蓮は大介に駆け寄った。きちんとグラウンドに出て、最前席で1番大きな声を出していた大介。蓮にもその声は届いていたらしく、走ってきた勢いのまま大介に飛びついた。毎朝真都すら受け止めきれず倒れ込む大介だから、蓮の飛びつきにも耐えられるはずもなく。後ろにさっと回った照が2人を支えた。
蓮『だいちゃん！！』
大『蓮くんちょーかっこよかった！！』
蓮『っへへ、大ちゃんの声で頑張れた！…大ちゃん？』
ニコニコ、優しい空気が流れたと思ったら、大介は蓮を抱きしめたままずるずるとしゃがみ込んだ。みんなが焦って、病院に連れて行こうとしたけど、大介は家に帰れば落ち着くからと宥め、大介はひと足先に照に背負われ、翔太と共に帰っていった。
…で、俺らも3人が解散になるのを待って急いで帰ってきたら、響き渡ったのが大介の悲鳴だった。
照「おかえり」
辰「…大介、元気そうじゃん」
照「熱中症になりかけてたかもって本人は言ってる。長時間外にいたの久々らしくてさ？ちょっと冷やして水分とったらだいぶ落ち着いて。で、今翔太に世話焼かれてる」
肌は本当に真っ赤で。翔太はそんな大介の肌に保湿用のクリームを塗ってるんだけど、触られるだけで痛いらしい大介は悲鳴を上げる。
康「うわあ、大ちゃん大丈夫？」
大「うう、りょーたぁ、助けて！」
「我慢我慢」
翔「ちょ、おい。動くなって！
…って、まって、お前ら3人もめっちゃ焼けてんじゃん」
蓮「大ちゃんほどじゃないし、俺ら元々黒いもん」
亮「逆になんでそんなに翔太くんは焼けてないわけ？」
照「翔太、ずっと誰かの影にいたからな」
辰「…今度ちゃんと大介に合うやつ調達しないと」
照「だな」
真「…まい、おなかすいたぁ」
ぐう、と鳴った最年少のお腹の音に、みんなが笑う。
大介の初めてのわがままも、甲斐甲斐しく世話をする翔太も、何かあった時順番に動ける父親2人も、大介のために頑張れる小学生組も、大介をいち早くみつけた亮平も。家族って、血のつながりじゃない。
こうやって、なんでもない時間を共有する。それだけで十分家族だ。
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鯱(プロフ) - ぴぃさん» ありがとうございます…！！めちゃめちゃ嬉しいです！ゆっくり更新ですがこれからもよろしくお願いします！ (9月7日 16時) (
レス) @page47 id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - 初めてコメント失礼致します。主様の作品全部好きでいつも見てますが、特にこの作品が好きです。家族のお話って年齢設定だったり関係性を書くのがとても大変だと思いますがいつも温かい家庭を見せてくださりありがとうございます。これからものんびり書いてくださいね。 (8月28日 17時) (レス) id: 25bcef5482 (このIDを非表示/違反報告)
ay(プロフ) - naruyuki0501さん» ありがとうございます。自分なりに何度も何度も書き直しながら書いてるのでゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (2023年3月14日 18時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
naruyuki0501(プロフ) - いつも、少しずつみてます。自分も色々悩んでるので読んでで支えになります。救われてます。体調に気を付けて、更新していってください。 (2023年3月14日 15時) (レス) @page16 id: ddb2e6c93f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鯱 | 作成日時：2023年2月28日 8時
