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照side
メッセージを受信し続ける携帯。
その存在に気付きつつ、はぁ、とため息をついて電源を落とした。
辰「ひかる、大丈夫？」
「ん。気にしなくていいよ。辰哉や子どもらにに黙って特別何かするつもりないから」
辰「そっか。あ、買い物！付き合ってくんない？」
「おう」
どうしてこんなにも、相手が連絡を取ろうとしているのかくらいわかってる。
もうすぐ、末の息子の誕生日だからだ。
辰「やっぱ新しいサッカーボール買ってあげたいんだよなぁ」
「あー、あれパンクしそうだもんな」
辰「そーそー。蓮ってさ、サッカーチーム入ったりはしねーの？」
「蓮が言い出したら入れてやるつもり。でも、年齢が近い康二がしてこなかったから習い事っていう概念がないのかもとは思ってるけど」
辰「そっかぁ。うちは双子がダンスやってたけど、高校入る時やめちゃったしなぁ。亮平もダンスやってたんだろ？」
「ん。俺がやってたからさ。その影響でちょっと。中学上がる時に勉強したいからやめるって言い出したんだよな。で、今は歴史研究部に入ってる」
辰「うわ、亮平っぽいなぁ」
「真都は？なんかやらせるの？」
辰「どうだろ。やりたいことあるならやらせるよ」
2人でいても話の中心は基本子どもたち。
結婚という形は取れずとも、2人で子育てをしていこうって決めたからなんだと思う。
「ただいま」
康「おかえり！涼太くんと蓮スーパー行っとるよ！」
「そっか。大介は？」
亮「大ちゃん寝てる。翔太くんと一緒に」
辰「は？どういう…？」
亮「大ちゃん微熱あって。本人は何ともないって言い張るんだけど、翔太くんが」
辰「あら、何度？」
康「37.2℃やったよ。でももう下がってるんちゃうかなぁ」
「ん、了解。ありがとね」
辰「まい〜って、寝てるじゃん」
亮「さっきまではしゃいでたんだけど、電池切れたみたいにパタっと寝た」
辰「そっかそっか。ありがとね〜。お礼にアイス買ってきたよ」
ぱあ、とわかりやすく喜ぶ康二。そんな康二は亮平の手を引いてアイスに一直線。亮平も困ったように笑ってついていく。
辰「…なんで、あんなかわいい子が、って俺は思っちゃうよ」
「…うん」
辰「“他人”だから、幼い頃の康二を知らないから思うだけかも知んないけどね」
見えない境界線。
それは確かに存在していて。
どんなに願ってもそれを超えるのはきっと難しいんだと思う。
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鯱(プロフ) - ぴぃさん» ありがとうございます…！！めちゃめちゃ嬉しいです！ゆっくり更新ですがこれからもよろしくお願いします！ (9月7日 16時) (
レス) @page47 id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - 初めてコメント失礼致します。主様の作品全部好きでいつも見てますが、特にこの作品が好きです。家族のお話って年齢設定だったり関係性を書くのがとても大変だと思いますがいつも温かい家庭を見せてくださりありがとうございます。これからものんびり書いてくださいね。 (8月28日 17時) (レス) id: 25bcef5482 (このIDを非表示/違反報告)
ay(プロフ) - naruyuki0501さん» ありがとうございます。自分なりに何度も何度も書き直しながら書いてるのでゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (2023年3月14日 18時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
naruyuki0501(プロフ) - いつも、少しずつみてます。自分も色々悩んでるので読んでで支えになります。救われてます。体調に気を付けて、更新していってください。 (2023年3月14日 15時) (レス) @page16 id: ddb2e6c93f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鯱 | 作成日時：2023年2月28日 8時
