. ページ40
辰哉side
亮「大ちゃん！雪！！」
朝、バタバタと起きてきた亮平が一直線に向かったのは双子と大介の部屋。
外は一面銀世界。
夜中に大雪が降って、綺麗に真っ白な世界が出来上がった。
翔「んー、、さむ、」
大「んぅ、？」
布団に潜り込んだ翔太と対照的に、のそりと起き上がった大介のおでこに手を当てれば下がりきった熱。
ふわふわな髪についた寝癖を撫でるように直せば、やっと大介の目が窓の外に向けられる。
大「っわ、真っ白、しょーた！雪だよ！！」
翔「…るせ、ねむ、」
亮「大ちゃん！リビングいこ！！」
「おーおー、焦んないの。まだ足痛いでしょ」
大「ん、大丈夫」
パッと起き上がって、亮平に腕を引かれて階段を降りる。リビングに到着してすぐ、キラキラとした目が映すのは大きな窓の外。
真都が張り付く窓の外には、ふくらはぎが埋もるくらいには積もった真っ白な雪。
涼「おはよう。大介、熱は？」
大「ない！涼太、雪！」
涼「ふふっ、そうだねぇ。蓮、外出るなら寒いからちゃんと着込んでね」
蓮「んっ！たつくん、雪合戦しよ！」
辰「よし！今日は店休みだし、遊ぶか」
康「雪だるま作らな！！」
亮「ふふっ！大ちゃんも一緒に遊ぼうね」
大「うん！約束だもんね」
小さく顔を出した太陽が、キラキラと外の世界を照らす。
先に朝ごはんを食べた蓮と康二は外へ飛び出し、俺もそんな2人の後を追う。
亮平はゆっくりとお粥を口にする大介の隣で、大介を急かすことなくニコニコ笑顔で見守る。
そうすれば、のそのそと起きてきた翔太が雪を見て叫び、涼太が今更？と笑う。仕事が休みになった照も、真都とご飯を食べながら笑っていた。
真「見てみて！！亮ちゃんと大ちゃんと作ったぁ！」
「すげ、ちゃんと9個ある」
大「涼太ぁ！こっちきて！」
翔「うおっ！蓮！いてぇよ！！」
照「そんな硬い雪玉投げるんじゃありません。笑」
康「ちょ！蓮！こっち投げんで！！雪だるま壊れる！！」
そこまで大きくはないけど、ちゃんと9個あって。
寒そうに手を温める大介を部屋に入れ、窓を開けてみんなと話せるようにしてやれば、嬉しそうに笑う。
蓮「うははっ！」
翔「やったな！くらえっ！……あ、」
大「っわあ！冷た！」
亮「あ。」
照「翔太？」
涼「翔太、反省して」
翔「…すんません」
家の中に雪を投げ入れ、しかも大介に当ててしまった翔太は3人に詰められて小さくなる。
その様子を俺も大介の隣に座って笑う。
優しい空間が心地よかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1344人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鯱(プロフ) - ぴぃさん» ありがとうございます…！！めちゃめちゃ嬉しいです！ゆっくり更新ですがこれからもよろしくお願いします！ (9月7日 16時) (
レス) @page47 id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - 初めてコメント失礼致します。主様の作品全部好きでいつも見てますが、特にこの作品が好きです。家族のお話って年齢設定だったり関係性を書くのがとても大変だと思いますがいつも温かい家庭を見せてくださりありがとうございます。これからものんびり書いてくださいね。 (8月28日 17時) (レス) id: 25bcef5482 (このIDを非表示/違反報告)
ay(プロフ) - naruyuki0501さん» ありがとうございます。自分なりに何度も何度も書き直しながら書いてるのでゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (2023年3月14日 18時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
naruyuki0501(プロフ) - いつも、少しずつみてます。自分も色々悩んでるので読んでで支えになります。救われてます。体調に気を付けて、更新していってください。 (2023年3月14日 15時) (レス) @page16 id: ddb2e6c93f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鯱 | 作成日時：2023年2月28日 8時
