. ページ11
涼太side
辰「俺、みんなを手放せないんだわ」
思ってた言葉と違う言葉に、みんな一瞬固まる。はい？
「…へ？」
辰「今ある幸せ。お前らがいて、照がいて。俺は手放せない。手放したくない。誰も」
亮「たつくん、」
辰「ごめんな。これからも傷ついちゃうかもしれないけど、一生みんなを愛すって誓うから、俺から離れていかないで」
康「たつくん！！」
ガバリと父さんに抱きついた康二。それに続くように蓮も抱きつく。
蓮「離れる気ない！」
康「俺も！たつくん大好き！」
それに続くように抱きつく真都。亮平は抱きつきはしないものの父さんに寄って行って、翔太は照れ臭そうにはにかむ。大介はちょっと離れた場所からその光景を眺めていた。
照「ただいまー、って、何してんの？」
康「パパ！」
辰「んー？みんな大事だよーって話してるだけ」
照「なにそれ？笑」
そう言いながら照はちょっと離れた場所にいた大介と俺、翔太を腕の中に閉じ込めた。
翔「なっ！」
照「俺も便乗」
「なにそれ笑 恥ずかしいんだけど」
辰「おーおー、両手に華じゃん。亮平もおいで」
亮「うわっ」
照「んふ、辰哉の顔。笑」
「めっちゃニヤけてる笑」
亮「…まって何これ笑」
康「ええやん！！」
蓮「たつくんもっと！！」
真「まいも！！まいももっと！！」
辰「んふ、かあいいなお前ら！」
翔「え、ちょ、離して？」
「…大介つぶれてない？」
大「…んひひ」
翔「こわ。大介が壊れた」
でも、悪くないかも。離せって言う割に翔太はどこか嬉しそうで。大介も嬉しそうに笑ってる。父さんも照も、亮平も真都も、みんな笑ってる。さっきまで悩んでたはずの蓮と康二だって。
「…康二、蓮」
康「ん？」
蓮「なーに？」
「これでいいじゃん。悩まなくたって、これがウチだよ。何を言ったって愛してくれる2人がいる。みんな笑ってる」
蓮「ん！」
「ウチ“らしさ”ってこれじゃない？マイナスな意見なんて気にしなくたって、みんな笑えてれば十分じゃない？」
康「…うん、せやな！」
翔「お前にとって嬉しいことを守れば十分だよ」
真「…まいにも、守れる？」
亮「守れるよ。もう守れてる」
翔「大介も、もっと寄りかかっていいんだからな。俺ら、寄り添って生きてくんだろ？」
大「…んふ、うん」
父さんたちは結婚はできないし、同じ苗字を名乗ることはない。でも、それでもお互いが大事に思えればそれでいいんじゃない？
普通とか、そんなつまらないものに縛られる必要はないよね？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1344人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鯱(プロフ) - ぴぃさん» ありがとうございます…！！めちゃめちゃ嬉しいです！ゆっくり更新ですがこれからもよろしくお願いします！ (9月7日 16時) (
レス) @page47 id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ - 初めてコメント失礼致します。主様の作品全部好きでいつも見てますが、特にこの作品が好きです。家族のお話って年齢設定だったり関係性を書くのがとても大変だと思いますがいつも温かい家庭を見せてくださりありがとうございます。これからものんびり書いてくださいね。 (8月28日 17時) (レス) id: 25bcef5482 (このIDを非表示/違反報告)
ay(プロフ) - naruyuki0501さん» ありがとうございます。自分なりに何度も何度も書き直しながら書いてるのでゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (2023年3月14日 18時) (レス) id: 621b904b7b (このIDを非表示/違反報告)
naruyuki0501(プロフ) - いつも、少しずつみてます。自分も色々悩んでるので読んでで支えになります。救われてます。体調に気を付けて、更新していってください。 (2023年3月14日 15時) (レス) @page16 id: ddb2e6c93f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鯱 | 作成日時：2023年2月28日 8時
