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「光くん、立てる?」
「そりゃ…立てるに決まっ…」
ゆっくり体を起こし立ち上がろうとしたが、椅子についた手がぐらついて落ちそうになる。咄嗟に肩を支えて座らせると、光くんは小さな声でごめんと言ってきた。自分でも驚いているようで、俺はぽんぽんっと肩を触って笑ってみせた。これからの長時間の撮影、光くんが少しでも楽な状況を保てるようにと、ふと良い方法を思いついた俺は、光くんに背を向けてしゃがみ込んだ。
「…ん?」
あからさまに頭へ疑問符を浮かべた表情をする光くんに、俺は背を向けたまま後ろ手に両手を差し出した。どういう事か理解出来ていないようで、ぼーっと俺の背中を見つめて固まっている。
「はい」
「…え?」
「乗って?おんぶしてってあげる」
「えぇっ…?!い、いいよっ…」
目を泳がせ断ってくる光くんに、圭人の背中には気にせず乗るのに俺の背中は嫌なのかと少し不満を持つ。俺も若干意地になって、少し意地悪な選択肢を出した。
「辛いんでしょ?」
「…でも…はずい…」
「恥ずかしいって…熱あって辛いんだからしょうがないじゃん」
「…でもっ…」
「背中が嫌なら前から抱っこしてあげようか?」
俺は全然構わないけど。
そう言うと観念したのか、じゃあおんぶして…と小声で言ってきたので、俺は再度背を向けた。それでも躊躇っていたのか、少しの間をおいてゆっくりと肩に手が掛かり、背中に比重が伸し掛る。
「ちゃんと掴まっててね」
「うん…」
そう答えると肩に乗っていた手が遠慮気味に前に回り巻きついた。そのおかげで近くなったのか、首に当たる息が熱い。直に感じる光くんの体温に嬉しくなりながらも、服越しにさえ感じる温度が高いことにやはり心配になる。腕がしっかり掴まっているのを感じて、俺はゆっくり立ち上がった。
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アキラ(プロフ) - しろくまさん» わっ、しろくまさん早速コメありがとうございます!私の頭の中はゆとひかでいっぱいです(笑)ビジュアル無敵のゆと最高ですー☆にゃんの名前呼びはガチで聞きたい勢です(笑)更新頑張りますね! (2018年7月1日 19時) (レス) id: f169dfc484 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - やって来ました。楽しませていただいています。ゆとひか…いつなんどきもイケメンのゆと君と何しても可愛いひかにゃん。ビジュ最高〜!ひゅーひゅー★ゆとくん呼びは逮捕案件〜萌えすぎる〜!更新、楽しみにしてますね。 (2018年7月1日 11時) (レス) id: f22c03c885 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - こんぺいとうさん» 初めまして!ゆとひか、アリ岡ですか?とても嬉しいです!これからもキュンキュンしてもらえるように頑張りますね(^-^)コメントありがとうございました。 (2018年4月12日 21時) (レス) id: f169dfc484 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - 初めまして!!読ませて頂きました!ゆとひか……アリ岡ですね。光くん、可愛くて読んでるこっちがきゅんとします。これからも頑張ってくださいね! (2018年4月12日 1時) (レス) id: aef38d8764 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - ねね子さん» ねね子さん、こちらへもコメントありがとうございます!一緒にゆとひかを語れるお仲間さんがいるの、とても嬉しいし心強いです!またゆとひか語りましょうね!まだまだ占ツク慣れないですが、ぼちぼち更新していこうと思ってますので、温かく見守ってください(^ω^) (2018年4月11日 7時) (レス) id: f169dfc484 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アキラ | 作成日時:2018年4月9日 3時