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EP.30【としみつ】 ページ30

部屋の準備がおわり、俺はAと
買い物に出かけた。

Aの私物を部屋に運ぼうと
したが、てつやに聞けば
着ていた服しかないらしい。

てつやのクロックスを借りて
車の助手席に乗せる。

とりあえず、着替えとかシャンプーとか
あれば充分か?

と「着替えとシャンプーと、あと何か
いるものあるか?」

運転しながら、ちらりと横を見ると
Aは少し考えるような仕草をして
小さな声で何か言った。

と「え?ごめん、もっかい言って?」
「あの、ニードル…ピアスの…」

そう言って俯くA。

左手を伸ばして彼女の髪をかきあげると
右耳には無数のピアスホールが見えた。

と「ニードルって、もうこんだけあいとるげ、
まだあけんの?」

「ないと、不安だから」

と「不安?」

そう聞き返すと無言で頷く。

あまり突っ込まねえ方がいいんかな。

と「わかった、ニードルな」

たくさんのピアスホールがあるにも
関わらずピアスはひとつも着いていない耳。

それを横目で眺めながら、

ピアスも買ってやるか。

そう考えながら車を走らせた。

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作者名:とーの。 | 作成日時:2018年7月30日 21時

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