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EP.26【りょう】 ページ26

り「Aちゃん、ちょっといいかな?」
リビングのソファで縮こまるAに
声をかけると、彼女は視線だけを
こちらに向けた。

全然心開かれてないなあ。

り「あのね、嫌だとは思うんだけど
傷の写真撮らせてくれないかな?」
「…え?」

嫌がる、というよりはなんで?
というふうに返されて、ああ、君は
そんな反応をするんだと思って少し
悲しくなった。

り「この先、俺達がAちゃんのことを
助けるために必要になると思うんだよね。
だからお願いしたいんだけど、駄目かな?」

今日初めて会った男に体の傷を、肌を
見せるなんて君くらいの歳なら絶対に
嫌だよね?

でも、君にとってはそれは
特別なことじゃないみたいだよ。

何となく、Aがここにいる理由が
分かった気がして、どうしようもない
罪悪感に襲われた。

EP.27【りょう】→←EP.25【てつや】



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作者名:とーの。 | 作成日時:2018年7月30日 21時

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