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その6 ページ6

*



次の任務の日。


『強盗傷害の方はどうですか?』

九「なにも」

田「まぁ、今日も練馬署管内の密行ですし、なにか進展があればいいんですが…」

九「はい」


陣場さんの方をチラッと見た九重さんが、私と田所さんにコソッと耳打ちした。


九「犯人、また雲隠れして陣場さんピリついてるんです」

田「まぁ、イラつきますよね…」

『年取ると短気になりやすいですから』

九・田「…違うとおもう、、」

陣「九重!行くぞっ」

九「あ。はいっ」


九重さんに頑張れ!とジェスチャーして、私たちも車に乗り込んだ。


田「にしても、俺らはパトロールばっかで暇だね」

『何も無いのはいい事だけど』


そこへ、無線。


《警視庁から各局。練馬署管内にて、不審な人物が空き家から出てきたとの目撃情報の入電あり。場所は──。捜査中の強盗致傷事件の犯人と思われる。近い局向かわれたい》

田「徳田?」

『雲隠れしたんじゃ…』


現場に向かっている途中、目の前に人が飛び出してきた。


田「うわっ」

「!」

『…あ』


慌てた様子の男は走って行くと、その後ろから叫びながら追いかける人物。


陣「待て!徳田ぁああ!」

伊「徳田ぁ!」

『陣場さん!伊吹さん!』

田「え、じゃぁ、今の徳田?」

九「あ…はぁ、はぁ、神代さん…田所さん…」

『九重さん、大丈夫ですか?』

九「はい…、」


話を聞くと、401が現着した時、徳田がまだ近くに身を潜めていた。
それを続いて到着した404がみつけ伊吹さんと陣場さんが追いかけていったらしい。


志「あっちは伊吹がいるから大丈夫だろう。俺らはこっち済ませるぞ」


聴取を取っていると、伊吹さんと陣場さんが犯人を確保したと連絡が入った。









夜休憩、みんなが仮眠に入ったのを見計らい、分駐所をでて芝浦署内の資料室へ。

棚に収められた大量の資料。
部屋の隅にある一台のパソコン。


『2001年……あ、』


20年前の事件の一覧の中にひとつの事件を見つける。
その中身を確認すると、、


『…やっぱり記録にない』


誰も来ないか警戒しながら、事件一式の書類をプリントアウトした。





……。

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作者名:まとい | 作成日時:2021年9月5日 22時

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