その2 ページ2
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陣「よし。何もなければ今日は午後から全員2機捜のヘルプだ。デスクは空いてるところ使え」
伊「はいはい!Aちゃんここ!」
『…』
面倒そうな人に気に入られたかもしれない。
まぁ、嫌味言われるよりはいいか。
『よろしくお願いします』
伊「よろしくー」
みんなから機器の扱い方の説明を受けたり、書類整理のやり方を教わったりしながら午前中の時間は過ぎていった。
伊「腹減ったーっ」
陣「飯作るか!新人歓迎食だ」
九「機捜うどんでしょ」
陣「冷めてんなぁ、おめぇ」
『お手伝いします』
陣「さんきゅー」
『…(って、うどん湯がくだけ…)』
ジーッと茹だる鍋を見つめ、横では志摩さんが薬味を刻む。
後ろでは伊吹さんと田所さんが話しているようす。
伊「いーなー田所ちゃん。きゅるきゅる〜なAちゃんと組めて」
田「きゅるきゅる…って何ですか?」
志「そいつの話はまともに聞かなくていい」
陣「前から思ってたけどよ、伊吹のそれなんだ。そのきゅるって」
伊「だからぁ、きゅるって。きゅるきゅるって」
九「答えになってません」
志「俺もわからない。なんか、神代みたいな子を指すらしいです」
陣「ほぅ。…美人ってことか!」
『…(あー…辞めたいかも)』
小さくため息と肩を落とす。
そんな自分の様子を見てか、隣の志摩さんがポンっと肩を叩いてきた。
志「頑張れよ」
『…すごい哀れみの目』
志「…」
陣「よーし、できたぞ!機捜名物機捜うどんだ!」
ドンッと湯切りされたザルを置く陣馬さん。
田「…(ただのザルうどん)」
伊「二人は前はどこにいたの?」
『八王子署の交機隊でした』
伊「お。かっけー」
田「僕は練馬署の2機捜から」
陣「機捜だったのか。じゃぁ、神代も安心だな」
ワイワイと話しながらうどんを食べ、午後の任務に当たる。
陣「403の鍵だ。頑張れよ」
『はい』
田「いってきます」
陣馬さんから3号車の鍵を受け取り、駐車場に向かった。
田「神代さん、今日は俺が運転します」
『あ、じゃぁ、お願いします』
田所さんに鍵を預け助手席に回った。
車内の機器を起動させ無線を手に取った。
『機捜403から2機捜本部』
《機捜403、こちら2機捜本部本部》
『これより2機捜ヘルプで練馬署管内の重点密行に入ります』
《2機捜本部、了解》
エンジンをかけ、密行開始。
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作者名:まとい | 作成日時:2021年9月5日 22時