#01 新バディ ページ1
*
今までのスーツはクローゼットに、動きやすい服装に着替える。
『よしっ』
姿見の前で気合を入れた。
今日から芝浦署の第4機動捜査隊に異動となった。
隊長は4機捜が設立された当時に会見で見かけたため顔は知っているが
隊員は今日までどんな人がいるのか知らない。
これまで男社会の中、しかもまだ25ということから下に見られることが多かった。
次の場所ではナメられらいようにと今回、バッサリとショートヘアにした。
『意外といいじゃん』
もう一度気合を入れて、数日前に引っ越してきた官舎を出る。
初日、まずは隊長に顔合わせとのことで芝浦署に立ち寄った。
ｺﾝｺﾝｺﾝ..
桔「どうぞ」
『失礼します。本日付けで第4機動捜査隊に配属になりました。神代です。』
桔「隊長の桔梗です。もうひとり来るから、もう少し待ってて」
『もうひとり…』
と、再び隊長室の扉がノックがされた。
桔「どうぞ」
「失礼します」
『…(でかっ)』
現れたのは、同年代くらいの高身長の男性。
田「田所健永です。本日より4機捜に異動になりました」
桔「よろしく。ふたりは、403にバディとして組んでもらうから」
『バディ』
そう言われ、互いに顔を見合わせて軽く会釈する。
桔「それじゃぁ、4機捜の分駐所に案内するわ」
桔梗隊長についていき、向かったのは芝浦署の…
『外…？』
田「あ、あの…どこに」
桔「？…分駐所」
田「…」
『…』
外にでて、芝浦所の裏。
小さな建物に入ると、突き当りの部屋で何やら話し声が聞こえる。
「今日ですよね？新しい403のバディが来るの」
「お。そういやそうだったな」
「忘れてたんですか」
「ひとりは女の子らしいじゃん！きゅるきゅるかな〜？」
桔「おはよう」
奥の部屋では、男性4人が事務作業をしていた。
桔「一旦集まってくれる」
「おっ…いいね！ショート美人！」
『…』
メガネを掛けた長身の男性が目の前に近寄ってきた。
『っ、(でかっ)』
伊「俺、伊吹藍！よろしく」
『どう、も…』
差し出された手を握り返すと、ニコニコと握手された。
桔「伊吹。まずはふたりから」
『えっと…、神代Aです』
田「田所健永です」
陣「陣馬だ。ここの班長。よろしく」
九「九重です。陣馬さんの相棒で401です」
志「志摩です。伊吹の相棒で404です」
田「『よろしくお願いします』」
桔「日常的なことは陣馬さんに聞いてね。じゃ、頑張って」
*
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作者名：まとい
| 作成日時：2021年9月5日 22時
