【MIU404】野生刑事がみつけた「それ」

08.捜索 ページ9

◆伊吹



志「性的虐待……」

桔「ええ、新たに検査して分かったんだけど、暴行やネグレクトに加えて、性被害もあったことが分かった」

伊「父親？」

桔「伊吹たちがこの前聴取に行った父親が彼女のこと認知してなかったとしたら可能性はない」

陣「じゃぁ、彼女が監_禁されてたとこに他に男が居たってことか」

桔「母親の捜索のほうは？」

志「ダメ元で、被害者に当たってるところです」

伊「なんせ父親はとんだクズ野郎で被害者も12人」

志「ほとんどが話したがらなくて、話せても彼女のことは知らなかったり」

桔「無理はさせられないわね」

志「今日、最後のひとりに話を聞きに行く予定です」


当時の資料から、最後の被害者の元へ向かった。

家のチャイムを鳴らすが人が出てくる様子は無い。


伊「いねーの？」

志「引っ越したのかもな……そこの家に聞いてみるか」


近くの別の家の住民に話を聞いてみた。


「あー、山岸さんねぇ……随分前にお嬢さんが事件に巻き込まれたって」

志「その人、どこにいるか知ってますか？」

「ご両親はもう何年も見てないけど、娘さんなら少し前に公園で見かけたわよ。なんか随分と慌ててたみたいだけど…その声かけようと思ったら近くのアパートに入って」

伊「そのアパートどこ？」


アパートの住所を聞いて、そこへ向かった。


伊「2階って言ってたな」

志「とりあえず適当に当たるか」


ひとつの部屋を尋ねると、気だるげな男がでてきた。


志「すみません、警察です」

「警察？ あー、もしかして23号室の人のことですか？」

志「…23号室がなにか」

「え、何かって…それで来たんじゃないの？毎日毎日、男の怒鳴り声がうるさいんすよ。ドンドンって音もひでーし。殺されたくないんで黙ってるんすけどね」


男性から話を聞いていると、例の23号室から男の怒号が聞こえた。


「始まった…昼夜問わずこれなんで勘弁して欲しいっすよ。……お願いしますね」

志「ありがとうございます」



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