【MIU404】野生刑事がみつけた「それ」

46.おかえり ページ47

◆伊吹


夜8時過ぎ。
チャイムがなり玄関を開けるとAがひとりで立っていた。


伊「ひとり？ 志摩は？」

『そこまで送ってくれた』

伊「そう。……おかえり」

『…ただいま』


部屋に落ち着いて、久々にちゃんと話した。


伊「怖がらせてごめんな」

『あいちゃん、助けに来てくれたから』

伊「当たり前じゃん」

『…ちょっと、怖かったのはホント、、だからごめんね』

伊「Aが謝ることじゃねーって」


不意にAに伸ばした手を止めて引っ込めようとした時、
Aが手を取って自分の頭に乗せた。


伊「……」

『もう怖くないよ。あいちゃんの手、大きくて好き』


頭を撫でると、嬉しそうに笑う。


『ねぇ、あいちゃん』

伊「ん？」

『なんですぐ帰ってきちゃダメだったの？』

伊「あー……んとねぇ、、部屋、散らかってたから」

『ん？』

伊「Aが居なくてねぇ、なーんもやる気しなくて部屋が盛大に散らかってたから片付けてた」

『……大丈夫なのに』

伊「俺が嫌なの」


◇


その日は、そのまま一緒に寝た。


『……安心する』

伊「俺も」
　「……志摩と寝てないよね？」

『んー…ちょっとだけ』

伊「……もー志摩んとこ行かせない」


ギューっと抱きしめると、笑いながら抱き締め返してくれる。


『あいちゃん大好き』

伊「…俺も」


俺の腕の中から見上げてくるAの頬を撫で、流れるようにキスをした。


『……』

伊「……ごめん」


離れたあと、後悔した……だけど、


『ふふ』


Aは照れ笑いして抱きついてきた。


『なんか……』

伊「ん？」

『わかんないけど…嬉しい。しあわせ、ってことかな？』


そう言ってくれて、俺も嬉しくなる。
抱きつくAを包む。


伊「……A」

『なーに？』

伊「俺と……結婚しよ」



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