【MIU404】野生刑事がみつけた「それ」

42.怖い人…？ ページ43

◆志摩


任務終わり、伊吹と一緒にAが運ばれた病院に向かった。


伊「……A〜」

『！』

伊「怪我はどう？」

『っ…』


ベッド脇に立つと、直ぐに俺にしがみついて顔を埋めた。


伊「……志摩ちゃん、俺 外で待ってるわ」

志「あぁ…」


苦笑いで病室を出ていく伊吹。
Aの頭を軽く撫でてやると、扉の方を気にしていた。


志「…伊吹が怖いか？」

『……』


肯定も否定も示さなかった。
それからAは、ほとんど話すことがなかった。

病室の外では、伊吹がへこんでた。


志「……ちゃんと待ってたんだな」

伊「…Aは？」

志「怪我は大丈夫そうだ」

伊「そ。なら良かった」

志「……犯人ぶん殴ってるお前を見て、ちょっと怖くなったんだろ」

伊「だろうね」

志「だから感情的に突っ走んなって──」

伊「俺帰るわ。おつかれー」

志「……」


Aは、そのまま一週間程入院となった。


◇


伊「機捜404、本練馬区の重点密行に向かいます」

志「……」
　「伊吹、Aのとこには行ってんのか？」

伊「いんや……いま俺が行ったとこで、余計に怖がらせるだけでしょ」

志「ずっとこのままのつもりか？ Aの退院後はどうすんだよ」

伊「……志摩に、任せようかな」

志「…は？」

伊「俺のこと怖がってるみてーだし、そんな状態でまた一緒に住むのも…Aが可哀想でしょ」

志「……」


◇


数日後、Aのところへ行った。


志「今日、伊吹は来たか？」


Aは、首を横に振った。


『…あいちゃん、怒ってる……？』

志「…なんでだ？」

『いっぱい、心配させた…スマホも壊しちゃったし、、』

志「そんくらいじゃ怒んねーよ、あいつは」

『……』

志「A、明後日退院したら…俺んとこ来るか？」

『…え？』

志「伊吹が怖いなら、俺と一緒に住むか」

『……』

志「Aが決めたらいい。誰も怒るやつはいないから」



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