41.助ける ページ42
◆A
『っ……はっ、、はぁ…』
反射的にあの人を押し飛ばして逃げた。
建物内を走って階段を降りると、外が見えたがドアが開かない。
『開かない…』
「どこ行った!」
『!』
あの人の声がしてもう一回階段を駆け上がった。
広い建物……壊れたものがそこら中に転がってる。
ひとつの部屋に飛び込んで、ドアの影に隠れてじっとした。
外から足音が近づいてくる。
『っ…ぅ……』
ドアの前で足音が止まった。
『っ……』
「逃げられると思ったか……?」
◆No
桔<糸巻さんから連絡があった。内田の車はガソリンスタンドを出たあと、そこから5km先で30分ほど停車してるのが映ってたそうよ>
志「その付近に何かありますか」
桔<見切れていて分からないみたいだけど、恐らくその周辺に監_禁が可能な場所があるかもしれない>
志「分かりました。一旦向かいます」
隊長の情報から、車を走らせる。
陣<思い出した。その辺りに廃校があるはずだ、もしかしたらそこかもしれない>
志「廃校…」
伊「……志摩、ストップ!」
志「…あれか、、見つけました。先に捜索入ります」
陣<気をつけろ>
伊吹と志摩は目配せをして、車を降りた。正面玄関は鍵がかかってた。
志「くそ、閉まってる」
伊「……志摩! ここ開いてるっ」
近くの窓の鍵が空いていて、そこから中に入る。
ライトで照らしながら耳を澄ます。
九<志摩さん、伊吹さん! 3階に人が見えます!>
九重からの内線でふたりが3階に駆け上がっていくと、声が聞こえる。
『いやっ!』
「逃げてんじゃねぇぞ! 誰がここまで育ててやったと思ってんだ!」
『っ!』
「お前のせいだからな」
男がAの口を抑え、刃物を振りかざす。
『!』
「──ぐっ……!」
突然、男が地面に転がった。
志「A!」
部屋に入った志摩は、Aに駆け寄る。
Aが再び男の方を見てみると、伊吹が掴みかかり殴り飛ばしていた。
そこへ、九重と陣馬も合流。
志摩はAに上着をかけると、伊吹を止めに入る。
『……、』
陣「伊吹やめろ!」
伊「……」
志「伊吹! もういい!」
伊「っ……」
志摩が伊吹を離し、陣馬が犯人に手錠をかける。
『っ……』
伊「……A、」
九重の腕の中にいるAに伊吹が近寄り、頭を撫でようとした時、
『っ!』
伊「っ…」
九「……」
Aは、伊吹の手を振り払い九重にしがみついた。
伊「…A……?」
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ハノン(プロフ) - 完結おめでとうございます‼︎ (4月16日 8時) (レス) @page50 id: 1f618da4ab (このIDを非表示/違反報告)
ハノン(プロフ) - はわ、、、結婚ですか💍はわわ、、、お返事はどうなるんでしょう😇楽しみにしています。 (4月12日 16時) (レス) @page47 id: 1f618da4ab (このIDを非表示/違反報告)
karen11061999(プロフ) - 最高です。更新待ってます! (11月19日 20時) (レス) @page35 id: b38f00e9bf (このIDを非表示/違反報告)
課長封月X(プロフ) - お礼の仕方、、、。切なくて苦しいです、、。お話大好きです!更新楽しみにしてます! (10月18日 0時) (レス) @page27 id: 160d503e2f (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん(プロフ) - 最高すぎてお気に入り登録させてもらいました!!更新楽しみにしてます☺︎ (8月10日 3時) (レス) @page12 id: 96f35707a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さめ | 作成日時:2023年8月3日 14時