【MIU404】野生刑事がみつけた「それ」

39.不通 ページ40

◆No


『よしっ』


何度かひとりで外に出て、だいぶ慣れてきたA。


『えっと……』


伊吹が書き置きしていた買い物メモを再度確認する。


『鶏肉と玉ねぎ……』


メモを確認していると、Aの横に車が止まった。


『……！』




◆伊吹


Aおかいもの行ってくる!
ちゃんと買えたー?


伊「……」


おかしい……30分も既読がつかない。


志「……どうした。さっきから何度もスマホみて」

伊「いやー」


位置情報見てみるか……
位置を見てみると、まだスーパーまでの途中の道にいた。

そんなにかかるだろうか……
家を出るの遅くなったのか…？


それから5分後……


伊「！？」


Aに電話をかけてみた。

＜おかけになった電話は、電波の──＞

伊「おかしい！」

志「……なんだよ」

伊「Aが電話に出ないし、位置も変わってない！」

志「は？」

伊「30分も前に買い物行くっていって既読もつかない」

九「買い物に時間かかって……」

伊「さっきから位置も変わってねーんだよ！家からスーパーなんて10分くらいで着くのに」

陣「スマホの位置は」

伊「うちの近く」

陣「……志摩、ふたりで行ってこい」

志「いいんですか？待機命令中ですよ」

伊「何かあったかもしんねーのに、規則とか命令とか言ってらんねぇ！」

志「おい、待て！」

陣「早く行け、伊吹ひとりだと暴走するぞ。俺が責任取る」

志「……いってきます」


志摩とふたり、車を走らせ位置情報の場所へ。


志「ここか？」


車を降りて、周辺を見渡すがAの姿は見えない。


伊「……Aー！」

志「…伊吹！」
　「Aの鞄」


道路脇にあった鞄の中には、財布がそのままに、スマホは壊されていた。


志「やっぱり、何かあったんだ」

伊「っ……」

志「……伊吹、一旦戻るぞ」

伊「Aは……っ」

志「そこのパーキングに防カメがある。糸巻さんとこに行ってみるぞ」

伊「……あぁ、」


芝浦所に戻り、スパイダー班に直行した。


糸「例の保護した子ですか？」

伊「この子。16時くらいから30分の間に映ってるはずだから」

志「後足も追ってください。なるはやで」

糸「了解しました」



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