37.ないしょ ページ38
◆九重
『……』
九「先入りな」
タオルと着替えを用意して、電話を切ったAさんに声をかけた。
九「ゆっくり温まってきて」
『ありがとう』
Aさんを風呂場にやり、寝室の準備。
九「あ、掛け布団…夏用しかなかったな」
冬用は引っ越しの時処分した。
人を泊めることなんてなかったから、買い替えてなかったな。
九「まぁ、こっちに俺が寝ればいいか」
20分ほどして、Aさんが上がってきた。
『きゅーちゃん、お風呂どうぞ』
九「あぁ、うん。テレビとか好きに見てていいから」
『はーい』
20分程して風呂を上がったら、ソファーでジッとテレビを見てるAさん。
九「ケーキあるよ。食べる?」
『食べる!』
Aさんが来るからと、買っておいたケーキを出した。
九「好きな方どうぞ」
『こっち!』
話しながらケーキを食べ、少しテレビを見て23時過ぎに寝る準備をした。
九「Aさんはベッド使って。俺はこっちで寝るから」
『…ん』
九「…おやすみ」
『おやすみなさい…』
それぞれ布団に入る。
九「っ……」
やっぱ寒い。。
それから1時間はしただろうか…
うつらうつらする中、何度かAさんが寝返りをする音が聞こえる。
九「…寝れない?」
『…ぅん、、きゅーちゃん一緒ねよ…?』
九「……分かった」
少し考えたあと、彼女の寝るベッドに入った。
温かい…
『きゅーちゃん冷たい』
九「暖房入れとけばよかったね」
『でも嬉しい』
九「…伊吹さんには内緒ね」
『うんっ、内緒』
ニコニコとする彼女を引き寄せ、数分で眠りに落ちた。
・
・
・
翌朝、9時半前にチャイムがなった。
九「伊吹さん来たよ」
『!』
玄関を開けると、軽く息を切らせた伊吹さん。
九「走ってきたんですか…?」
伊「もち! 定時で終わらせてダッシュっできた」
『あいちゃん! おかえり!』
伊「A〜!」
Aさんを見るなり、ぎゅぅっと抱きしめる伊吹さん。
いつもこんなんなのか…?
伊「充電充電」
『ふふ、』
九「家に帰ってしてください…」
伊「あ。九ちゃんと一緒に寝てないだろうな?」
『……ないしょ!』
伊「なっ…!」
一回俺の顔をみて、笑顔でそういう彼女に軽く吹いた。
それ、ほぼ言ってるようなもんだけど…
伊「九重!」
九「寝たとは言ってません」
伊「寝てない?」
九「…内緒です」
伊「!」
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ハノン(プロフ) - 完結おめでとうございます‼︎ (4月16日 8時) (レス) @page50 id: 1f618da4ab (このIDを非表示/違反報告)
ハノン(プロフ) - はわ、、、結婚ですか💍はわわ、、、お返事はどうなるんでしょう😇楽しみにしています。 (4月12日 16時) (レス) @page47 id: 1f618da4ab (このIDを非表示/違反報告)
karen11061999(プロフ) - 最高です。更新待ってます! (11月19日 20時) (レス) @page35 id: b38f00e9bf (このIDを非表示/違反報告)
課長封月X(プロフ) - お礼の仕方、、、。切なくて苦しいです、、。お話大好きです!更新楽しみにしてます! (10月18日 0時) (レス) @page27 id: 160d503e2f (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん(プロフ) - 最高すぎてお気に入り登録させてもらいました!!更新楽しみにしてます☺︎ (8月10日 3時) (レス) @page12 id: 96f35707a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さめ | 作成日時:2023年8月3日 14時