【MIU404】野生刑事がみつけた「それ」

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◆A



「いらっしゃいませ〜」

伊「予約してないんですけどいいですか？」

「はい」

伊「この子お願いします！」

『……』


美容室に入り、戸惑いながら早々に席に案内されるA。


「どんな風にしますか？」

『……』

伊「…俺が決めていい？」

『……ん、』


緊張しているAの代わりに似合いそうなのを選ぶ。

大人しく施術されて1時間半…伸び放題だった髪は綺麗に切りそろえられた。


「はい、出来上がり」

『……わ』

伊「え、ちょー可愛いじゃん！」


素直に褒めれば嬉しいのか恥ずかしいのか照れ笑いをする。


伊「よーし、次は洋服！ 俺のじゃオシャレも何もできないでしょ」


洋服屋に行くと、またあちらこちらに落ち着きのないA。


『あいちゃんこれっ』

伊「これ気になる？ 試着してみよ！」


何着か気になった服を持って、試着室に入れた。


『あいちゃん、みて！』

伊「おっ、いいじゃんいいじゃん！ こっちも買っちゃおう！」


丸一日、Aの洋服や他に必要なものを買って帰宅。


伊「大量大量っ」


よほど嬉しいのか、今日買ったものをジッと見つめるA。


伊「A、何食べたい？」

『？』

伊「ご飯」

『わかんない』

伊「んー、、まだどんな食べ物があるのかレパートリーも少ないのか……俺が作れるのは……」


・
・
・


伊「じゃーん！ 藍ちゃん特製、ヒ・レ・カ・ツ〜」

『ひれかつ』

伊「はーい、とりあえず今日はフォークでどーぞー」

『……』

伊「いただきまーす」

『…いただきまーす』

伊「ふふ」


なんでも俺の真似してる。


『ん』

伊「ど？ 美味い？」

『ん！』


コクコクと頷き、ご飯を頬張る。


伊「よかったー」


ご飯を食べ終え、Aの勉強タイムが始まった。


伊「進んで勉強？ 偉いね」

『しまちゃん、しくだいって』

伊「宿題ぃ？ 志摩ちゃん鬼だね」

『しまちゃん、おに？』

伊「鬼鬼」


Aの様子を見ながらぼーっとしていると急な眠気に襲われた。


伊「……やべ、寝みぃ」


そういえば、帰ってきてから寝てねぇ。
22時かぁ。


伊「A〜、今日はもう寝よう？」

『ん』

伊「明日は、またどっか行こう。どこ行きたい？」

『……くらげ』

伊「クラゲかぁ……海…いや、とりあえず水族館か」


そういえば布団がない。
新しく敷くスペースもないからなぁ……。


伊「…一緒に寝る？」

『ん』


躊躇いなく頷いてくれたため、一緒に寝ることにした。


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