【MIU404】野生刑事がみつけた「それ」

11.プレゼント ページ12

◆伊吹



伊「やっほー」

『あぃ、ちゃん』

伊「んふふ」


俺の名前を教えてからは、こうやって呼んでくれるようになった。


伊「今日のお土産は、和菓子！ それから……はいっ」

『……クラゲ』

伊「そ！覚えてた？」


ポンっと机に置かれたクラゲのストラップ。


伊「クラゲ好きそうだったから」

『……』

伊「…ねぇ、医者が言うにはそろそろ退院出来そうなんだって。それで、よかったら俺と一緒に住まない？」

『…おうち』

伊「……」


帰りたい。という意味だろうか…
あのふたりは捕まった。彼女が帰る場所は本当にもう無くなった…。


伊「色々あってね、元の家には帰れなくなったんだ。だから、ね？」

『……』

伊「俺のとこおいで」

『……』


理解してくれたのか分からないが、コクンと頷いてくれた。

・
・
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伊「んー……うーん……」

志「珍しく一番乗りだな。朝からなに唸ってんだ」

伊「あ、志摩志摩！ 志摩はどれがいい？」

志「…」


机には一枚の紙にいくつもの名前が書かれていた。


志「なんだこれ」

伊「あの子の名前だよー。ないと可哀想でしょ？」

志「へー……、お前ふざけてんのか？」

伊「え？ 超マジメ」

志「『ポリまる』はねぇだろ！」

伊「なんでー？ ポリまる可愛いじゃん」

志「人に付ける名前じゃねぇ……。あとこれ」

伊「きゅるちゃん？ だってあの子ちょーきゅるっとしてんだもん！」

志「はぁ……、これ、いいんじゃないか」

伊「あ！ それね、俺もお気に入り」


志摩がひとつの名前を指した。


九「おはようございます」

陣「朝から何盛り上がってんだ」

伊「あ、九ちゃんと陣馬さんの意見も！」

陣「なんだ？」

九「…名前ですか？」

伊「そ。あの子の名前」

陣「へぇ、結構いい名前考えてんだな」

伊「ちゃんと意味も考えてっからねー」

九「一部を除いてはいいのばかりですね」

志「一部除いては」

陣「これいいじゃねぇか」

九「私もそれが一番かと」

桔「おはよう。伊吹、彼女の……」

伊「隊長隊長ー！ この中でどれがいい？」

桔「なに？」

志「あの子の名前候補らしいです」

桔「そっか、名前もなかったね……」

伊「そ。だから俺があげようと思って！」

桔「……これ、彼女にピッタリじゃない？」

伊「おぉ！ 満場一致っ、決まり！」


みんなの意見も聞いて、自分の中でも1番有力だった名前……


伊「A」



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