【MIU404】 善 と 悪 - 善から悪へ -

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今日はAにテストをしてみようと思った。


久「A。俺ちょっとでかけてくるで」

『…私は？』

久「すぐ帰ってくるから待っててや」

『どれくらいですか？』

久「んー、30分くらいやな」

『…わかりました』


頭をヨシヨシと撫でてやるが、ちょっと納得のいっていない顔。


久「なるべく早く戻る」

『はい』


家を出て、近くのカフェに入るとすぐにスマホを取り出した。


久「さぁて、ええ子に待っとるかな」


スマホアプリを起動させると、映し出される部屋の様子。

Aが部屋の中を落ち着きなく歩き回ってる。

今日はAが家にひとりでもちゃんと待ってているかどうか確かめるために
昨夜のうちに監視カメラなど準備しておいた。


久「落ち着きないなぁ」


コーヒーを飲みながら時間を潰し40分が経った頃
Aは玄関と部屋を何度も行き来している。

玄関まで行っては出ていく素振りはなく、ジッと玄関前で立ち止まる。





そろそろ一時間が経とうとしていた。
さっきからAは時計を気にしている。
だが部屋を出る様子はない。


久「…ホンマに待ってるんか」


結局、一時間ちょっとして家に戻った。


久「ただいまぁ」


『あっ』


『久住さん！』

久「おぉ、遅なっ…」


パタパタと玄関まで早足で現れたAはその勢いで飛びついてきた。

背中に回った手がギュゥっとキツくなり胸に顔を埋めるAの頭を撫でる。


久「どしたん？」

『…30分で戻るって言ったのに、、なにかあったかと思いました』

久「遅なってごめんな。ちゃんと待っててくれたんや」

『待ってろって言われたから』

久「…逃げへんやったん」

『なんで逃げるんですか？私ここにいたいんです。久住さんに出ていけって言われるまで』


そんなことを言われると、愛しさが増す。

ギュッと抱きしめ返す。


久「言わへんよ。ずっとおってや」


顔をあげたところで深くキスをする。それにAも応えてくれる。

手を引いて寝室に行きベッドに組み敷くと再び深くキスした。


『…ん、』

久「A」


名前を呼びながら、角度を変えてキスをしながら、服に手をかけていく。









何も身につけていない姿で身を寄せ合う。


久「…ホンマにここにおりたいん？」

『久住さんといたい』

久「…」


自分が思ってるよりも俺はAに執着している。

手放したくない気持ちが日に日に強くなる。

いつか本当の俺を知った時、Aはどうするだろうか…。


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