【MIU404】 善 と 悪 - 善から悪へ -

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久「…夜かいな」


一日中寝ていて目が覚めたらもう夜だった。
部屋の時計をみると1時を指していた。

自分はベッドで寝ていて、Aの姿が見当たらない。
まだ少しダルさが残る体を引きずりながらベッドから出てリビングに出ると
ソファーで毛布に包まり眠るA。

近づいて声をかける。


久「A」

『…』

久「風邪ひくで。ベッド行こうや」

『…』

久「…全然起きひんやん」


頭を撫でてみても起きる気配がない。


久「…ほんまに戻ってくるとは思わんやったわ。


昼間、薬を買いに行ったA。
戻ってくるとは言っていたが、少し疑っていた部分もあった。


久「ええ子やな」

久「ベッド行くで〜」


全然起きないAを抱きかかえ部屋に戻った。

ベッドに寝かせると隣に自分も横になった。


久「…そういや初めてやな。一緒に寝んの」


一度寝たらなかなか起きないA。

頭の下に腕を通して抱き寄せる。


久「…」


落ち着く。

最初は利用するつもりでエトリから引き取ったのに
いつの間にこんなに執着したんだろうか…

─『意外と久住さんのこと嫌いじゃないです』
─『このままここに居ていいなら居たいとも…少し思ってます』

抱き寄せる腕に力をいれた。


久「…怪我も治ったし、今度どっか遊び行こうな」


そっとキスをすると自分も目を瞑った。


久「風邪移ったらごめんな」




◆Aside


『…ん、』


目を覚ますとベッドにいた。
そして絡みつく腕は片方が服に忍び込んでいた。


『…なんで？』

久「ん…おはようさん」

『手退けてください』

久「なんや、思ったよりリアクション薄いな」


そのまま抱きしめてくると
首元に唇を寄せてきたり、手は更にゆっくりと上に上がってくる。


『っ…久住さんっ』

久「んー」

『朝からやめてくださいっ』

久「なに？朝やなかったらええん？」

『そうは言ってません』

久「恥ずかしがらんでええやん。耳まで真っ赤やで？」


と、楽しそうに耳をハムっと噛んできた。


『ふあっ…』

久「耳弱いん？首もええ反応しよったな」


服の中を探る手は膨らみには触れずにその付近を行き来する。

コロッと仰向けにされ、上に乗り顔を覗き込んできた。


久「このままするか？」


ゆっくりと服を上げる手を掴んだ。


『っ…しないっ、病み上がりのくせに』


グッと押しのけると簡単に離れた。


久「顔真っ赤で説得力ないで〜」


久住さんを無視してベッドを抜け出しリビングにでた。


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