深い闇 ページ25
大倉「なぁ、A？何でも話せる友達とかおれへんの？」
「・・・昔は明るくてバンドやったりスポーツしたりで友達沢山居たんです」
大倉「昔は？」
「あの人の事まだ話して無い事沢山あるんです・・・聞いてくれますか？」
大倉「Aが嫌じゃ無かったら聞かせて」
「あの人束縛が異常だったんです、友達と電話してるだけで電話を奪って、2度と電話するなって・・・そんな事がいつもでその内誰からも連絡が来なくなりました」
大倉「は？なんやそれ」
「1度留守を狙って友達とファミレスで話してたら、GPSで監視されてて、お店に乗り込んで来て髪の毛掴んで家に引き戻された事もありました・・・だから仕事以外の外出すら出来なくなりました」
大倉「・・・」
「少し思い通りにいかないと、骨が折れる程の暴力も日常茶飯事で、でも優しくしてくれる事もあったから、離れられなかった」
「そうして、孤立させてがんじ絡めにして、ある日いきなり去って行って、もう自分の感情も無くて、ただ生きてるだけの空っぽの私が残っただけだった・・・」
大倉「もうえーから、もう何も言うな・・・」
大倉さんが泣きながら抱きしめてくれた
「だから今夢の様な毎日なんです、誰かに必要とされて、優しくしてくれて、こんな私を愛してくれる人が居るんだもん・・・」
大倉「ごめん、ほんまごめん・・・俺何も知らんと」
「泣かないで、大倉さんは笑顔が一番素敵なんだから・・・ねっ」
大倉「俺ずっとAの事大事にするから、だからお願いだからずっとここに居ってくれや」
「もう私の居場所はここしか無いよ、おばあちゃんになるまで、皆のご飯の心配してるから安心して(笑)」
大倉「俺きっとおばあちゃんのAも大好きやで」
「私もおじいちゃんになっても大好き(笑)」
大倉「俺ずっと我慢しててん・・・えーかな」
「うん」
その夜は心も身体もひとつになって、何とも言えない幸福感に包まれた・・・
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作者名：BLUE ako | 作成日時：2018年1月8日 12時
