桜の花の咲く頃

８話 ページ8

皆の前で変な事言っちゃった・・・無神経だった・・・謝らなきゃ

必死で追いかける

隆平君ごめんなさい、みんなの前で・・・

お前何やねん！何でそんなに俺に構うねん
ほっといてくれや

ほっておける訳無いじゃない！こんなに隆平君の事好きなんだもん。

・・・

隆平君の事はどんなことでも知りたいし、辛い想いしてるなら話して欲しい。一人じゃ辛いけど二人で分け合えば半分だもん

屋上へ向かう階段で重い口を開き始める・・・

俺が５歳の時に母親出ていった話はしたやろ？

うん

その母親がめちゃくちゃ気分屋で、機嫌が悪いとすぐに俺に暴力ふるうねん。
背中の傷も腹減ったって言っただけで、ヤカンのお湯かけられてな・・・病院にも連れて行って貰えなかったから、火傷の跡が残ってもーてな・・・。

悪魔みたいな母親やったけど、やっぱり親やしな・・・そんな母親も知らんおっさんと出て行って帰ってこーへんねん。

親父も俺一人置いておかれへんからって、長距離トラックのドライバーやったけど、職を変えたらそれが上手く行ってへんみたいで、たまに酒飲んで泣き言ばっかゆうてんねん。

もー側におってやれんの俺しかいーひんしな

もう、もう良いよ・・・

私は彼を抱きしめずに居られなかった

辛い話させてごめんね
辛かったね。本当に隆平君に出会って私の人生がガラッと変わったの。
貴方が居てくれて良かった、どんなに悲しい想いをしてきたか私には想像も出来ないけど、これからは私がずっと側に居る。
隆平君がどー言おうと、離れない。

何でAが泣いてんねん(笑)

だって・・・

冷えきった身体を温め合う様に二人は抱きしめあった。

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