妄想日和～短編集～ (ページ49)

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絆 (緑) ページ49

大倉「あんな、手術せなあかんねんて、これ以上神経傷つけたら歩かれへん様になるって脅かされてんねん・・・」

錦戸「あほか？何で黙っとんねんて、俺らそんなに頼りないんか？」

大倉「ちゃうねん、前の腸の時皆に迷惑かけたやろ？それだけは嫌やねん。後2日乗り切れたら手術でも何でも受けて立つわ！せやから後2日ツアー終わるまで黙っといて・・・頼むから」

錦戸「あかんて！もう知ってもぉーてんから、曲変えたりダンス減らしたり出来るやん」

大倉「それはあかん！スタッフさんにも迷惑かけるし、俺なら大丈夫やから・・・なっ？」

錦戸「解った・・・でもホンマに無理すなよ！あかんくなったらすぐ辞めさせるからな」

大倉「亮ちゃんごめんな、ウソの片棒担がせてもぉーて・・・」

錦戸「そんなんゆうなや、俺ら仲間やろ？なっ？」

大倉「亮ちゃん泣かんといてやぁ、俺も
泣いてまうやん(笑)」

大倉「皆心配するから、亮ちゃんは店行って、俺は又病院へ１泊やわ(笑)」

錦戸「俺もついてったるわ」

大倉「えーよ、1人で大丈夫やで」

錦戸「いやや、一緒に行く」

大倉「俺の情けない姿見られた無いねんて・・・ごめん」

錦戸「解った・・・ほな明日な」

亮ちゃんを見送って、待機していた医者の先生と病院へ向かう

大倉「先生すんません、ご迷惑おかけして」

doctor「信じられませんよ、この状況であれだけのダンス、演奏・・・奇跡ですね」

大倉「でもメンバーにはバレてましたけどね(笑)」

大倉「先生、後2日何とかお願いします。」

doctor「解りました、私も全力でサポートします。何とか乗り切りましょうね」

病院に着くと又点滴と痛み止めを打たれ、ライブの疲れもあってぐっすり眠った。

翌朝目が覚めると病院のベッドの上、時計を見ると昼を過ぎている。あれ？マネージャーは？
周りを見渡すとソファーでウトウトしている。彼にも迷惑かけてんな・・・

大倉「疲れてる所ごめん・・・ぼちぼち行かな遅刻やわ」

マネ「あっ！すみません。昨夜大倉さん寝言でずっと謝ってました・・・話せないって辛いでしょうね」

大倉「ステージ立たれへん辛さに比べたら何でもないよ」

マネ「そうですね、じゃ行きましょうか？」

上手く2日乗り切って、笑顔でありがとうってファンの皆に言うねん、痛みなんか忘れてまう位幸せな時間やねんから