好きって言って (黒) ページ40
ねぇ・・・好きって言って
一度で良いから・・・お願い
私の大好きな祐君、でも好きって言葉は私からの一方通行で祐君の返事は「俺も」とか「解ってる」の言葉だけ・・・照れ屋さんで恥ずかしいって解ってるけど、女の子はそれでも言葉で聞きたいもんなんだよ・・・
「今日は一緒に帰ろか?そっち迎えに行くわ」
「ほんとに?嬉しいなぁー待ってる」
急いで帰り支度して、会社を出ると外のベンチに祐君を発見!
何?彼氏のお迎え?めちゃくちゃカッコイイねー、ほら早くいってあげな(笑)
うん、じゃ又明日ねー
同僚の冷やかしを交わし、祐くんの元へ急ぐ
「ごめん。お待たせ」
「今来たとこやで」
「寒いね、あったかいおうどんでも食べて帰ろうか?」
「おっ!ええなぁー行こか?」
二人であったかいうどんを食べた
帰り道人もまばらで雪が降り始めていた・・・
「この落差風邪ひくねー、手が冷たい」
祐くんのコートのポケットに手を入れてみた
そっとポケットに祐くんの大きな手が入って来て、ぎゅっと私の手を握る
顔を見上げると、赤くなってる(笑)
ホントに照れ屋だなぁ・・・
「ねぇ、祐くん」
「ん?」
「大好き」
「知ってる(笑)」
「祐くんは?」
「俺も」
「俺も何?」
「もぉー言わんでも解るやろ?」
「ちゃんと言ってくれなきゃ解んないよ」
「もぉえーって(笑)」
今日は意地でも祐くんの口から好きの言葉を聞きたい・・・
「女の子はちゃんと言葉にしないと不安なの・・・ねぇ、お願い」
急に立ち止まる祐くん・・・
耳元で「Aの事、めちゃくちゃ大好きやで」
そう囁くと、唇に優しく触れてキスをした
私がいきなりの事に頬を赤くして照れていると、祐くんが顔を覗き込み
「Aの方が照れてるやんけ、俺の方が恥ずいわ(笑)」
「ありがとう・・・嬉しい・・・」
「当たり前やろ?Aの望む事なら叶えてやらな、男ちゃうしな(笑)」
「祐くん・・・」
照れ屋の祐くんが・・・きっと彼の顔も真っ赤だったと思う。貴重な大好きが聞けて、心がぽかぽかになった。
きっと毎日言われるより、この1回の大好きの重みはずっとずっと心に残るんだろうなぁー・・・。ありがとう祐くん
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作者名:BLUE ako | 作成日時:2018年1月7日 0時