重い (橙) ページ27
なぁ、何で俺だけじゃ満足でけへんの？
何で俺の前で他の男と楽しそうに笑うん？
なぁなんで・・・
俺の彼女Aは、誰にでも優しくて明るくて可愛い・・・そんな所が可愛くて惚れてもぉーたんやけど、今はそれが辛い・・・こんな事を思う日が来るなんて
久しぶりのデート、渋谷の街をフラフラしていると、Aに気安く話かける男が近付いて来た
「A久しぶりだなぁー元気か？又遊ぼうよー」
「じゃあねー」
丸山「誰？」
「昔の友達ー、久しぶりに見たらチャラさ抜けたわ(笑)」
丸山「昔どんだけ遊んでたんや？」
「普通に学校帰りに寄ってたくらいだよ」
それがまともに歩いていられない位声をかけられ全く先に進まない・・・
丸山「もう帰ろ」
「えっ？まだご飯も食べて無いよー」
丸山「えーから行くで！来いや」
「どうしたの？いつもの楽しい隆平じゃないよ」
丸山「俺かて男やねんで、あんだけ男が近付いて来てヤキモチ妬かへん訳無いやろ？」
「ごめんね」
丸山「・・・少し離れて歩こう」
「何でそんな・・・一緒に居る意味無いじゃない」
丸山「・・・今は話かけんなや」
「昔の事だよ！今は隆平しか居ないのに・・・なんでそんな酷い事」
丸山「何で俺しか見てくれへんの？道歩いててもシュッとした男歩いてたら、見るやろ？」
「そんな事・・・」
丸山「俺じゃもの足らんのか？」
「私は隆平が大好き・・・それじゃダメなの？」
丸山「不安やねん・・・どうしたらA俺だけのもんに出来るんや」
「ごめん・・・私には重いわ」
そう一言告げて彼女は俺の元から去っていった
あの時人気者やなぁって笑ってあげたら、友達の多いAを優しく見守ってあげられてたら、後悔ばかりが残る。
その後暫くして、Aから連絡が来た
「ねぇ、隆平？やっぱり私隆平じゃなきゃ・・・」
丸山「俺もあの時はごめん・・・すぐに謝りたかったんやけど、意地になってもぉーて」
「又元に戻れるかなぁ？」
丸山「もう無理やと思う、俺子供やからな俺だけ見てて欲しいのを重いと思われたら、恋人には戻られへんよ・・・ごめんな」
面白いだけじゃなくて、クールで優しくてかっこいい隆平を手放すなんてバカだった・・・
もうあの優しい笑顔で名前を呼んでもらう事は出来ないんだ・・・さようなら・・・
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作者名：BLUE ako | 作成日時：2018年1月7日 0時
