妄想日和 〜短編集〜

誕生日(紫) ページ24

今日は俺の誕生日・・・やのに、今日に限って誰も捕まらへんて、どうなっとんねん



「まるー今日飲み行かへん？」



「ごめーん、信ちゃん今日はあかんねん」



「ええねん、又な」



メンバーには事如く振られ、友達に連絡してみるが


「悪い、今日だけはダメなんだよねー、又誘って」


何やねん、何で誰も彼も今日はあかんねん



もぉーえーわ、コンビニでケーキでも買って帰るかな・・・寂しすぎるわ・・・



コンビニに立ち寄ろうと、車を降りるといきなり羽交い締めにされ、知らない車に乗せられ目隠しされた



「何や？誘拐か？誰やねん？何処行くねん？」



俺の問いかけに誰も答えず、口まで鬱がれた・・・車は走り続ける



何て最悪の誕生日やねん、もぉー何やねんな！



15分程走ったか？車が止まりエレベーターに乗せられた・・・何処へ行くつもりやねん



扉の開く音がした、何処かの部屋へ着いたようだ・・・すると拘束を解かれ、目隠し外された



眩しい光に眩しくて良く見えない



すると光の向こうから、大きな音がする、撃たれたんか？




ばぁん！ぱぁん！村上君お誕生日おめでとう




は？何が起こってるんや・・・



目が慣れて良く見ると100人近くの知った顔ばかりが揃っていた



まる「信ちゃんお誕生日おめでとう」


「何やねん、用事ちゃうんか？」



まる「これが大事な用事やもん」



横山「どや、俺の考えたサプライズバースデーは？(笑)」



「やりすぎや・・・でもありがとうな」



仕事仲間、遊び仲間、何故か親まで居たりで、とにかく賑やかな誕生日になった



すばる「むっちゃん凄いな・・・誕生日やって言うたらこんなに笑顔で集まってくれる人に囲まれてんねんから」



「ほんまやで、驚くわ、すばるもありがとうな、んでむっちゃん辞めろって(笑)」



1人でコンビニケーキで祝うはずだった誕生日が、うそみたいに賑やかな誕生日になった



又今年1年頑張ってやるぞーと心に誓った最高の1日だった。




結婚はオリンピックが終わるまで、お預けや。
彼女はおれへんけど、こんだけの仲間が居る幸せや・・・

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