ドライブ (黄) ページ22
むしゃくしゃした日は1人で高速を走る
素早く通り過ぎるライトに照らされ、好きな音楽を大音量で流し、たまには大声で歌ったり、自分のイライラした嫌な気分を吹き飛ばす
1時間程走っていつものインターで一服していると、斜め前のベンチに女性が1人ポツンと座っていた
何となく気になって声をかけた
「なぁ、こんな夜中に1人で何してるん?」
「・・・あの・・・」
「別に怪しいもんちゃうで、何となく気になってん」
「彼とケンカして、ここに置いて行かれちゃったんです・・・こんな所からどうやって帰れば良いのか解らなくて、ひたすら彼が戻って来るのを待ってるんですけど・・・」
「どの位ここに居るん?」
「もう6時間位かな?」
「こんなさぶい所に、アホちゃう?ほら行こ」
「でも・・・」
「声かけてもぉーたから、送ったるわ」
「彼が・・・」
「この時間まで来ないんやろ?もうこーへんわ、泣いててもしゃーないやん、家何処?」
「中野です」
「なら通り道やわ、乗って」
「初めてお会いする方に、御迷惑おかけしてごめんなさい」
「えーって、どうせ1人やし、後は帰るだけやから」
「ありがとうございます」
「んで、何で喧嘩したんや?」
「彼の車の助手席に座ったら、お尻にチクっとする物があるから、見たらピアスで・・・誰の?って聞いたら逆キレですよ」
「まぁ、ありがちやな(笑)」
「笑い事じゃないですよ、私は真剣だったのに・・・遊びだったんですかね。」
「まぁ、迎えに来ない時点で本気ちゃうやろ?って俺は思うねんけど」
「ですね、もう諦めます」
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作者名:BLUE ako | 作成日時:2018年1月7日 0時